機械学習/ディープラーニングが音声認識を進化させる!?深層学習との違いも解説

 2021.08.30  コンタクトセンターの森 編集部

近年、コンタクトセンターなどのカスタマーサービスにおいて、AI技術を導入する動きが広がっています。その際、特に大きな効果を期待できるのが、高度な機械学習(深層学習)によって発達したAIの音声認識能力の活用です。そこで本記事では、機械学習の基本的な概要や、AIの音声認識を利用したサービスの導入メリットについて解説していきます。

機械学習/ディープラーニングが音声認識を進化させる!?深層学習との違いも解説

機械学習とは?

機械学習とはコンピューターが取得したデータを元に大量の試行を繰り返し、プロセスや結果などを自動で改善していくアルゴリズムの総称です。機械学習を通してコンピューターはその認識能力や分析の精度などを高め、より大きな成果を出せるようになります。

機械学習と音声認識サービスの関係性

機械学習によって高性能化できるコンピューターの機能の1つに「音声認識」があります。音声認識とはその名の通り、「さまざまな物音や声の中から特定の種類のものを検知し、それに適した反応を返す」という機能です。例えばこの音声認識技術を搭載したデバイスなら、パスワードではなく声紋によってユーザー認証することができます。

音声認識技術と、人間の言葉を理解する「自然言語処理技術」を組み合わせて搭載することで、コンピューターに人間の話し言葉を理解させたり、話し相手をさせたりすることも可能です。これらの機能を活かしたサービスとしては、身近なところではAmazonの「Alexa」や、Appleの「Siri」などが挙げられるでしょう。そしてコンタクトセンターで昨今導入され始めている、お客様からの問い合わせに自動応答する音声チャットボットも、こうした音声認識サービスの一種です。

さらに機械学習を搭載したシステムなら、音声認識能力や自然言語処理能力を高めることによって、指定された音を正確に検知できるようになったり、人間のように文脈に即した柔軟な会話ができるようになったりと、自動で成長していきます。

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人工知能・ディープランニング(深層学習)・強化学習の違い

機械学習は人工知能(AI)の機能の一種として捉えられます。以下では、「人工知能」「ディープラーニング」「強化学習」といった概念が、機械学習とどのような関係をもっているのかを説明し、それら概念の違いについて解説していきます。

人工知能とは

人工知能(AI)とは、ごく一般化していうと、「人間の知的な行動を再現するコンピュータープログラム」のことです。人工知能の開発に使われるプログラミング言語としては、Pythonが代表的でしょう。

人間が「知覚」「言語」「計算」「推論」などさまざまな知的能力を持っているように、人工知能の機能にも「音声認識」「画像認識」「仮説検証」などさまざまなものが存在します。機械学習とは、人工知能が持つこれらの機能の精度を高めるための技術です。

ディープラーニングとは

機械学習の中でも、特に学習効果に優れた新しい技術が「ディープラーニング」と呼ばれるものです。日本語で「深層学習」と呼ばれる場合もあります。ディープラーニングを搭載した人工知能は、ルールやパターンといったデータの特徴を自動的に抽出し、予測分析を行うことが可能です。

ディープラーニングの機能は、人間の脳にある回路の動きを模した「ニューラルネットワーク」を何層にも重ねることで可能となります。ニューラルネットワークにもいくつかの種類があり、画像認識に適した「畳み込みニューラルネットワーク(CNN)」、音声認識や自然言語処理に適した「再帰型ニューラルネットワーク(RNN)」がその代表例です。

ディープラーニングの開発は、人工知能の歴史におけるターニングポイントと言っても過言ではありません。ディープラーニングの登場によって、機械学習の学習効果、ひいては人工知能のさまざまな機能の精度が飛躍的に向上したのです。

強化学習とは

機械学習の中でも、人工知能が自ら試行錯誤して、状況ごとに最大の価値を発揮し得る行動を学習していく仕組みを「強化学習」といいます。つまり強化学習を経た人工知能は、ルールやパターンを覚えるだけではなく、特定の状況に合わせた最適な行動を選ぶことが可能です。

ディープラーニングと強化学習を組み合わせた機械学習を「深層強化学習」といいます。深層強化学習は、自動車の自動運転やロボットの自動制御などの領域で活用されています。

機械学習機能を備えた音声認識サービスのメリット

音声認識技術は、すでにさまざまな形で活用されています。Appleの「Siri」やAndroidの「Googleアシスタント」などの音声アシスタント機能を活用することで、ユーザーは手で操作せずとも必要な情報を検索したり、音楽を再生したりと、さまざまな操作が行えます。これはAmazonの「Alexa」など、スマートスピーカーも同様です。
こうした音声アシスタント機能は単に操作の利便性を高めるだけに留まりません。従来とは違った新鮮なユーザーエクスペリエンスをユーザーに提供することで、サービスに付加価値を与えているのです。

また、録音した音声の文字起こし作業なども、音声認識技術の活用例として挙げられるでしょう。会議や打ち合わせ、お客様対応の録音データなどの文字起こしを人力で行うと、その入力作業には大変な労力と時間がかかってしまいます。しかし、音声認識技術を使えば、こうした作業を自動化できるため、疲労による入力ミスを削減し、大幅な業務効率化も実現されるでしょう。

そのほか、さまざまな外国語をリアルタイムに翻訳する翻訳アプリなど、音声認識技術の活用可能性は多岐に渡ります。音声認識技術をビジネスで活用することによって、業務効率化・サービスの質改善・顧客満足度の向上など、さまざまなメリットが見込めるのです。

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機械学習による音声認識でコンタクトセンターのオペレーションを一新しよう

上記のように、音声認識技術にはさまざまな分野で活用できる可能性があります。しかしとりわけコンタクトセンター(コールセンター)にフォーカスした場合、音声認識技術はどのように活用できるでしょうか。

第一に挙げられるのは、前項でも紹介したように、「お客様との通話内容の文字起こしを自動化できること」です。これによって、オペレーターの記録・確認作業などの後処理を効率化することができます。
また管理者は、このようにテキスト化された応対内容をあとから入念にチェックすることが可能となります。オペレーティングの品質向上策や、FAQの整備、製品やサービスの品質改善策などを立案する際、非常に大きな助けとなるでしょう。なお、こうしたテキストデータの管理・分析にもAIを活用することができます。

さらに、音声認識技術の中には、音声から発話者の感情を解析できるものもあります。これを活用すれば、お客様の感情状態を可視化してオペレーティングの参考にしたり、クレーム対応などでストレスを抱えがちなオペレーターの心理的ケアに役立てたりすることが可能です。

さらに、高度な音声認識機能を備え、オペレーティングに必要な知識を機械学習させたAIをコンタクトセンターに導入することで、お客様からのFAQ対応などを自動化し、オペレーターの業務負担を減らすことができます。AIならば24時間365日対応が可能ですので、顧客満足度の向上にも役立つでしょう。
コンタクトセンター業界全体では長年、「オペレーターの離職率が高いこと」が課題となっています。今回紹介したようなAIを積極的に導入し、業界全体で業務効率化と負担軽減を実現していくことで、こうした慢性的な人手不足も緩和へ向かうと期待されているのです。

まとめ

本記事では、人工知能(AI)における機械学習と音声認識の概略について解説しました。機械学習は音声認識をはじめとする人工知能の各種機能の精度を高めるための技術です。

機械学習の効果は近年、ディープラーニング(深層学習)の開発によって飛躍的に向上し、これによって人工知能はさまざまな領域で実用化できるようになりました。深層学習はもちろん音声認識技術にも恩恵を与えており、スマートフォンの音声アシスタント機能など、私達の身近な生活にまでその影響は及んでいます。

コンタクトセンターにおける音声認識技術の活用例としては、応対履歴の自動テキスト化や、顧客およびオペレーターの感情の可視化、電話応対の自動化などが主に挙げられます。こうしたAI技術の導入は、オペレーターの業務効率化やサービスの改善など、コンタクトセンターにさまざまなメリットを与えるでしょう。

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