感情分析とは。音声やテキストから何が分かる?

 2020.09.29  コンタクトセンターの森

ネット上の膨大なテキストや音声、顔の表情をAIで分析し、人間の感情を読み解く「感情分析」は、ビジネスにおけるマーケティングや医療、教育など、幅広い分野での活用が進んでいます。本記事では、感情分析ツールの導入を検討している中小企業の経営者や管理職クラスの方、マーケティング担当の方に向け、感情分析の基本情報を解説します。

感情分析とは。音声やテキストから何が分かる?

感情分析とは何か?

「感情分析」とは、平たくいえば「AIが人間の感情を読み取ること」です。分析対象にはテキストや音声、表情など様々な情報が用いられますが、一般的には人間が書いたテキストの内容を判断することを指します。

感情分析の技術開発においては、圧倒的に外国企業がリードしており、アメリカの「グーグル」や「アマゾン」、中国の「バイドゥ」「アリババ」「テンセント」などがその代表です。国内でも大手の「日立製作所」のほか、様々なベンチャー企業が参入しており、今後もさらなる技術革新が見込まれる領域といえるでしょう。

感情分析は、製品やサービスに対する消費者の反応をはじめ、特定の出来事に対する世間の声や、政治に関する世論などを把握するのに有効な技術です。

インターネット上にある膨大なデータを解析して、意味のある情報として構造化し、人々が何を考えているのかを可視化できるため、ビジネスにおけるマーケティングやプロモーション、サービス業での接客改善の手段として注目されています。

機械学習における感情分析が注目されている理由

そもそもなぜ今、機械学習による感情分析が注目されているのでしょうか。その主な理由は2つあります。

1つ目は、AI技術の進歩と、インターネット上の複数のサーバーを活用して膨大なデータを管理できる、クラウドサービスが登場したこと。もう1つは、消費者がSNSを使って個人的な意見を発信できるようになり、感情を分析するためのデータが収集しやすくなったことです。

ネット上には、SNSの投稿から映画の感想、ECサイトのレビューや飲食店紹介サイトの口コミに至るまで、膨大な量のテキストデータが溢れています。簡単に入手できるこうした情報群は、製品やサービスを提供する側にとって宝の山に等しく、消費者の満足度を向上させるために活用しない手はありません。

また最近では、それほどコストをかけずにAI開発を行える環境が整備されてきていることも、感情分析に対する注目度の高さを後押ししているといえるでしょう。

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AI技術による感情分析の種類

AIによる感情分析では、テキスト(文字情報)や音声、表情など、人間が表現したり発したりする様々な情報を分析対象としています。そこで、それぞれの感情分析がどのような仕組みで機能しているのかを解説していきます。

テキスト(文字情報)

テキストによる感情分析では、人間が入力したテキストをAIが自然言語処理し、感情を判断します。文章に含まれている単語や表現、言葉遣いを分析することで、書き手の人間がどんな感情を抱いていたのかがわかるという仕組みです。

判定できる感情の種類は開発企業やサービスによって異なりますが、ポジティブ・ネガティブ・ニュートラルの3通りにしか分類できないものから、好き・悲しみ・怒り・恐れ・喜びなどより細かな分類ができ、さらにその感情の度合いを数値化できるものなど、実に様々です。

AIがテキストから人間の感情を読み取れるようにするためには、はじめにベースとなる知識を学習させる必要があります。一定のデータと判断基準を覚えさせておけば、あとはAIが自らデータを収集・蓄積してくれるため、次第に分析の精度を高めていくことが可能です。

音声

音声感情分析では、人間が発する音声からその感情を判定します。話す速さや声のトーン、強弱、抑揚などをAIで解析することで、喜びや怒り、悲しみ、平常といった感情に分類します。人間の感情表現は、言葉や文字に頼らない非言語コミュニケーションによる部分が大きいため、テキストによる感情分析では読み取れない言外の意味なども察知しやすい点が、音声感情分析の特徴です。

これを、例えばコールセンターに導入すると、オペレーターは顧客の感情に基づいて最適なアプローチを取れるため、成約の確率を高めることに繋がります。さらに、応答中のオペレーターの声を分析すれば、成約率が高いオペレーターの特徴を明らかにしたり、オペレーターのメンタルヘルスの改善に役立てたりもできるでしょう。

音声感情分析の技術は、スマートスピーカーへの応用も期待されています。現在の音声アシスタントの技術は、人間の声による指示を聞き取って動作するところまできていますが、そこに感情分析が加われば、言葉の裏にある本心に寄り添った受け答えが可能になるかもしれません。

表情

表情による感情分析では、喜怒哀楽という基本的な感情だけでなく、表情の微妙なニュアンスから、その下に隠れている本心までも読み取ることが可能です。

表情による感情分析は、デジタルサイネージを目にした人の反応を広告の改善に活かしたり、商業施設などにおける来客者の満足度調査や導線の改善に役立てたりすることができます。一部では、瞳孔の開き具合や目の動きなどから、本人が意識していない気持ちや思考を推定する研究も進められており、ストレスチェックや入国審査などへの活用が想定されているようです。

感情分析の活用例

AIによる感情分析技術は、スマホアプリの開発や広告業界、教育業界、ヘルスケア業界、ゲーム業界などにおいてすでに導入が進められています。

例えばゲームの分野では、AIがプレイヤーの表情から特定の感情を検出し、それに応じてゲームの難易度を変化させるような使い方がされています。それにより、プレイヤーはよりパーソナライズなゲーム体験ができるのです。

教育分野における感情分析の事例としては、MITメディアラボが開発したソーシャルロボット「Tega」があります。Tegaは、感情分析AIを搭載した学習用のソーシャルロボットで、センサーによって子供の感情を読み取り、それに応じて反応を変化させることができます。子供の感情に合わせたアプローチができるため、一人ひとりに最適化された方法で読み書きをサポートできます。さらに、感情分析によるアプローチを行わない学習ロボットよりも、ポジティブな感情を維持しながら子供の学習を促すことが可能となりました。

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感情分析の今後の展望

機械学習による感情分析は、今後さらに幅広い分野での活用が期待されています。中でも有望視されているのが、マーケティングやプロモーションでの活用です。

例えば、ECサイトや飲食店のカスタマーレビューに投稿された内容を分析して、商品開発やサービスの向上に役立てることができます。また、消費者が店内に陳列された商品を眺めている際に、各商品に対して抱いた感情を読み取り、ディスプレイや仕入れに反映させる、といった使い方ができるかもしれません。

それ以外の分野では、企業における人材採用での応用が見込まれています。近年では、仕事を探すのに転職サイトを経由せず、SNSなどで直接企業に応募する人も多くなっており、採用の経路が多様化しているのが実情です。そうした背景から、企業側では求職者の人となりを把握したいという要望が高まっています。そこで感情分析を活用すれば、SNSの投稿をはじめとするビッグデータの中から、求職者の関心や特性を分析することも可能になるでしょう。

さらに、雇用リスクの軽減にも活かせるかもしれません。従業員の日報や社内掲示板などを解析し、潜在的な感情や抱えている不安などを読み解くことができれば、退職の可能性のある従業員を事前に把握し、状況改善のためのアプローチを図ることができます。

まとめ

ビジネスにおけるマーケティングを筆頭に、ゲームや教育、ヘルスケアなど様々な分野への導入が進んでいる感情分析技術。将来的には、企業の人材採用や従業員のメンタルケアへの活用なども期待されています。その精度は年々向上しており、いずれ言葉や表情には表れてこない、人間の本心までも明らかにできるようになるかもしれません。

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