【在宅勤務・テレワーク・拠点分散】クラウドコンタクトセンターによるBCP対策の必要性

 2020.08.19  コンタクトセンターの森

BCP対策の基礎知識に始まり、大規模災害やパンデミックなどの有事の際に、コンタクトセンターが運営を継続すべき理由を解説します。その上で、コンタクトセンターでBCP対策をする際に気を付けるべきポイントや、コンタクトセンターがBCP対策をする際に有効な「クラウド型コールセンター」の概要などについてもご紹介します。昨今のコロナ渦におけるコンタクトセンターのあり方についてご確認ください。

【在宅勤務・テレワーク・拠点分散】クラウドコンタクトセンターによるBCP対策の必要性

BCP(事業継続計画)とは

BCPとは「Business Continuity Plan」の略で、日本語では「事業継続計画」と訳します。

地震・台風などの大規模災害や、インフルエンザなどの感染症によるパンデミックといった緊急事態に直面した際に、事業を中断させないようにしたり、仮に中断してもできるだけ早く平常通りに復旧させたりするための計画です。

これら非常事態が発生したとしても、企業はいつまでも事業を停止し続けるわけにはいきません。事業を継続させるため、平常時からBCPを準備しておき、万一の際に備えておくことが大切です。

非常事態だからこそ重要な役割を担う「コンタクトセンター」

大地震のような天災や、新型インフルエンザのようなパンデミックの発生時、多くの会社は休業に追い込まれるでしょう。街に出ても、多くのお店が閉まっています。けれどコンタクトセンターには、運営を継続するべき重要な理由と役割があります。

大規模災害やパンデミックで自社のサービスが影響を受けたときに、顧客にとってコンタクトセンターなどの問い合わせ窓口は、サービスを継続して使い続けるための拠り所となります。扱う商品やサービスの種類によっては、緊急時こそ問い合わせの電話が殺到するかもしれません。

そんなときに「電話がつながらない」といった状況に陥れば、顧客にさらなる負担を強いることになるかもしれません。そのような事態を招かないよう、コンタクトセンターは本来の役割を担い続ける必要があるのです。

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どのような非常事態に備えるべきか?

BCPで備えるべき非常事態とは、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。BCP対策を準備するに当たって、あらかじめ把握しておくことが必要です。どのような脅威が考えられるか把握しておけば、それぞれの脅威に適した対策を用意できるでしょう。

以下、BCP対策で備えるべき非常事態について、一つひとつ詳しく見ていきましょう。

人災

顧客情報をはじめとして、コンタクトセンターにはたくさんの情報が集まります。これらの情報がオペレーターのミスによって失われたり、外部に漏れたりするのが人災の例です。個人情報漏洩は、コンタクトセンターにとっても企業にとっても信頼の損失など、深刻なダメージをもたらすことになります。また労働争議やサイバー攻撃なども、BCPで備えるべき人災に当たります。

天災

地震・津波・台風・火山の噴火・洪水・火災などの例が挙げられます。これらの天災によってコンタクトセンターの入ったビルが、大きな被害を受ける可能性があります。また、仮にビルには問題なくても、交通手段がなくなって多くのオペレーターが出勤できずにシフトが回せなくなるといった可能性も否定できません。

地震大国の日本においては、これら天災の発生は特に不安を感じるところでしょう。2011年の東日本大震災の際は、交通マヒによってオペレーターが出勤できなかったり、停電によって業務を継続できなかったりするケースが多かったようです。特にライフラインの復旧が後回しとなった地域のコンタクトセンターに関しては、完全復旧までに長い時間を要した例も少なくありません。

その他、郊外のコンタクトセンターにおいては、付近に飲食店・コンビニなどが開いておらず、オペレーターの食糧を確保できなかったという事例もあります。
そのセンターでは、オペレーターが炊き出しを行って急場をしのいだそうですが、天災に見舞われた際、コンタクトセンターに想定外の困難が降りかかる例といえるでしょう。

パンデミック

「パンデミック」とは、インフルエンザのような感染症・伝染病が地理的に広い範囲へ急速に広がる状態を指します。オペレーターがインフルエンザなどにかかった場合、出勤させることはできません。

特にコンタクトセンターにおいては、密閉された空間で複数のオペレーターが集まって電話対応を続ける必要があるため、センター内での感染拡大が起こる可能性もあるでしょう。実際に、集団感染が発生したコールセンターが、運営停止に追い込まれた事例もあります。

また、マスク着用・換気などの対策を徹底してオペレーターの感染を予防できたとしても、学校の休校などで子育て中のオペレーターが軒並み出勤できなくなる可能性もあります。そうして、一度に多くのオペレーターが出勤できない状態になると、コンタクトセンターの稼働自体が難しくなってしまうのです。

BCP対策の強化におけるクラウド型コンタクトセンターの必要性

こうした問題を解決し、BCP対策に有効と考えられるのが「クラウド型コンタクトセンター」です。

クラウド型コンタクトセンターでは、コンタクトセンターの運営で最も重要となるPBXがクラウド化され、インターネット経由で利用できるようになります。設置工事も不要なので、従来通りのオンプレミス型のPBXと比較して、コストが安く納期もかからないのがメリットです。在宅(テレワーク中)のオペレーターからも接続できるのに加え、緊急的に臨時のコンタクトセンターを立ち上げる際にも役立ちます。

またクラウド型コンタクトセンターでは、PCにインストールして利用するソフトウェア型の電話機「ソフトフォン」を利用します。ソフトフォンがあれば、専用の電話機は必要ありません。インターネットに接続された自宅のPCに、ソフトフォンをインストールさえすれば、すぐに在宅で顧客からの電話がとれるようになります。ソフトフォンは、専用の電話機を使う場合と比較し、コストがかからないメリットもあります。

さらにクラウド型コールセンターでは、ブラウザ上で着信先の優先度の管理や、着信先・転送先の変更といった操作を実施できます。必要に応じてコールを在宅オペレーターや、臨時で立ち上げたコンタクトセンターへ回すことができるわけです。従来から複数拠点のコンタクトセンターを運営している場合には、それらを拠点に着信するコールをクラウド型コールセンターで一括管理できます。

加えてクラウド型コールセンターでは、在宅・リモート拠点などに散らばったオペレーター一人ひとりに専用のIDを与え、適宜権限の調整を行うことも可能です。地理的に離れていても、あたかも一つのコンタクトセンターのようなかたちで運営できるわけです。

クラウド型コールセンターなら、通話の録音といった一般的なコールセンターで必要とされる機能も備えています。在宅でもインターネット回線につながったPCとヘッドセットさえあれば、オペレーター業務が行えることから、BCP対策に有効なのです。

なお、このように柔軟にコールの着信先を変更する運営を行う場合、複数の種類の対応が可能なオペレーターの存在が重要となります。複数の商品・サービスの知識を備えた、いわゆる「マルチスキル」を持つオペレーターを育成しておくと、クラウド型コールセンターのメリットをさらに活かせるでしょう。

BCP対策を効果的に進めていく4つのポイント

コンタクトセンターにおいて、BCP対策を効果的かつ効率的に進めていくためには、どうすればよいのでしょうか。具体的には、以下の4つのポイントに着目して対策を準備する必要があります。

緊急時に優先的に継続・復旧すべき機能

まずは緊急時、コンタクトセンターの運営において最低限継続しなくてはならない機能と、できるだけ速やかに復旧すべき機能は何かを精査します。その上で、それらの機能を確保するためにはどのような対策が必要となるのかを検討します。

非常時におけるルールの作成

大規模災害やパンデミックといった非常時には、平常時とは異なるコンタクトセンターの運用が必要となります。にもかかわらず、平常時のルールをそのまま適用していては、現場の混乱を招くことはまず間違いありません。

そうならないためにも、あらかじめ緊急事態となった際の状況を想定し、非常時におけるルールを作成しておくことが必要です。

非常時のルールがきちんと周知されてさえいれば、大規模災害・パンデミックの際にも、現場は戸惑うことなくスムーズに顧客対応を継続できるでしょう。

災害でも事業を継続できる二次拠点

2つ目以降の拠点の場所をどこにするか、ロケーション選びもBCP対策には重要です。たとえば、AとBという近接する2つの拠点があったとしましょう。

どちらも同じ大地震で機能停止となってしまっては、BCP対策としては意味がありません。同一の災害で本拠点とリモート拠点が機能停止に陥らないよう調整することが重要です。
その他、耐震性・排水性・耐火性・停電対応の有無など、有事の際にも事業継続できる可能性が高くなる設備を備えたビルを選ぶ必要があります。

加えて、その場所で必要な人数のオペレーターを確保できるかも重要な問題となります。いくら災害の影響を受けにくい場所であったとしても、オペレーターが集まらなくては意味がありません。オペレーターを集めるために、交通に便利な場所かどうかもチェックする必要があるでしょう。

限られたコストの中で最大限の機能を揃える

コストも考慮しながら、必要な機能がきちんと揃ったシステムを確保しておくことも大切です。もちろん、機能はより充実しているに越したことはありませんが、使えるコストを考慮に入れなければ現実的な対策にはなりません。与えられたコストの中で、最大限のパフォーマンスが得られるように工夫する必要があるでしょう。

これら4つは、コンタクトセンターにおいてBCP対策を進めていくに当たり、非常に重要な課題といえます。BCP対策を始める前に、改めてチェックするようにしましょう。

まとめ

コンタクトセンターは、大規模災害やパンデミックなどの緊急時、扱う商品やサービスによっては多くの顧客から問い合わせを受ける可能性があり、その対応を継続するために平時からBCP対策が求められます。

その点、クラウド型コンタクトセンターのシステムは、BCP対策をするにあたって実に有効な選択肢といえるでしょう。

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