【事例付き】カスタマージャーニーの作成手順と成功のポイント

 2022.09.13  2022.09.29

顧客対応が重要視されている昨今、カスタマージャーニーマップの必要性が増しています。カスタマージャーニーマップの作成は、購入までの顧客行動を把握し、成果のある対応施策を考えるために重要な企業活動です。
本記事では、カスタマージャーニーの定義や必要性、マップ作成の手順や事例を紹介しています。

デジタル時代にふさわしい 顧客へのアプローチとは ~多様化する顧客接点を活かして真の顧客体験の実現へ~

カスタマージャーニーの定義をおさらい

カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを知ってから購入するまでのプロセスをイメージして可視化すること、またはその概念のことです。近年、店舗だけでなくインターネット上などでも商品やサービスに触れる機会が増えました。そのため、顧客の価値観や購買行動も多様化し、マーケティングもそう簡単にはいきません。カスタマージャーニーの作成は、顧客とのタッチポイントを見直し、よりよいマーケティング施策を立てるための企業活動です。

カスタマージャーニーの必要性

従来、顧客が商品やサービスを発見する機会は、実店舗やテレビ、新聞、雑誌などに限定されていました。しかし、近年はこれらに加えてSNSや比較サイト、口コミサイトなど、顧客が商品・サービスを知る機会が多様化・複雑化し、さらに顧客の価値観も変化しています。このような中で効果の高いマーケティングを行うには、顧客がどのようなプロセスを経て購入に至ったのか、感情や思考も併せて理解し、整理する必要が出てきました。見込み顧客や顧客とのタッチポイントを洗い出し、プロセスごとにどのようなアプローチが必要であるかを考えることは、既存のマーケティング手法の見直しにも有効です。

単純なマーケティング手法でも成果が出ていた時代とは違い、考えられたより緻密なマーケティング手法でないと成果が出ない時代に突入しています。その中で成果を出すには、カスタマージャーニーの作成が必要不可欠です。

カスタマージャーニーを作るメリット

カスタマージャーニーを作ることで得られるメリットは、「顧客行動が把握できる」ことです。顧客は、あらゆる媒体から情報を収集し、複雑なプロセスをたどり購入に至っています。その中でも行動だけでなく感情や思考を可視化することで、顧客の目線に立った施策が立てられます。
また、「課題解決に対する優先順位の把握」にも役立つでしょう。顧客の行動や感情、思考などのフェーズが時系列に可視化されるため、どの段階にいる顧客のどのような課題を解決するべきかなどの優先順位が分かります。

顧客満足度向上には、顧客対応の質が求められます。顧客行動や課題解決への優先順位を把握することは、適切な顧客対応に有効な手段です。

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カスタマージャーニーを作る前に知っておきたい「ペルソナ」とは

ペルソナとは、商品やサービスに対して行動を起こして欲しい「架空の」顧客像のことです。このペルソナを綿密に作りこむことで、カスタマージャーニーの信頼性や実現性が大きく変わります。

ペルソナはできるだけ詳しく設定することが重要です。たとえば、以下のように年齢や性別、居住地、職業などの「基本属性」だけでなく、趣味や休日の過ごし方、悩み事などの「行動属性」も洗い出します。

  • 27歳 男性 独身 大手メーカー正社員 都内で一人暮らし
  • 趣味:旅行 映画鑑賞
  • 休日は自宅で映画鑑賞やヨガをして過ごす
  • 映画の種類が豊富なサブスクを探している 現在のサブスクを別のサービスに乗り換えようと思っている

カスタマージャーニーマップの事例

ここでは、カスタマージャーニーマップの具体的な事例を解説します。前章で設定したペルソナをもとに、映画のサブスクを探しているユーザーのケースで考えてみましょう。ユーザーがサブスクを探し始めてから実際に購入した後までの行動をマップにしています。

1.ペルソナ設定

2.横軸(フェーズ)の設定

  • 認知・興味
  • 比較・検討
  • 体験
  • 購入
  • 購入後

3.縦軸の設定

  • タッチポイント(メディアやコンテンツなどの接点)
  • ユーザーの行動
  • ユーザーの思考
  • 自社が取るべきアクション

ここまで設定したら、各項目を埋めていきます。

【タッチポイント】

  • 認知・興味:テレビCM、Google広告、YouTube広告、SNS、情報サイトなど
  • 比較・検討:比較サイト、口コミサイトなど
  • 体験:HP、メールなど
  • 購入:HP
  • 購入後:HP、口コミサイトなど

【ユーザーの行動】

  • 認知・興味:インターネット検索や情報サイトのチェックなど
  • 比較・検討:比較サイトやまとめサイトのチェックなど
  • 体験:無料トライアルに申込み
  • 購入:HPから申込み
  • 購入後:契約の継続、HPや口コミサイトにレビューを投稿

【ユーザーの思考】

  • 認知・興味:最近よく聞くこのサブスクはどうなのだろう
  • 比較・検討:自分が好きなジャンルの映画が豊富かな、予算内に収まるかな
  • 体験:ひとまず1ヶ月だけ試してみよう
  • 購入:自分の好きなジャンルの映画が多くあったから申し込もう
  • 購入後:価格も作品数も満足したから他の人におすすめしたい

【自社が取るべきアクション】

  • 認知・興味:興味をひくCMや広告の検討、制作など
  • 比較・検討:比較サイトへの情報提供、ネガティブな口コミへの対応策の検討など
  • 体験:無料のトライアル期間を他社より長くして体験しやすくするなど
  • 購入:申込み方法をわかりやすくする、支払い方法の選択肢を増やすなど
  • 購入後:よいレビューをどのように拡散させるのかを検討するなど

カスタマージャーニーマップは、難しく考えずシンプルな仕組みから始めることが大切です。設定したペルソナの視点に立ち、思いつくまま書き出しましょう。また、社内の意見や顧客の声も柔軟に織り込んでいくことも重要です。

カスタマージャーニーマップの作成手順とポイント

ここでは、カスタマージャーニーマップの作成手順とポイントを解説します。作成前に確認しておきましょう。

ゴールを明確にする

マップを作成する目的・ゴールを明確にすることから始めます。ただ「作成する」ことが目的では、十分な成果につなげることができません。具体的に何の目的で作成するのか、どのような結果が成果と呼べるのかを策定しておきましょう。

マップをどのように活用するかは企業によってさまざまです。資料請求や問い合わせ、実店舗への来店につなげたいなど、自社での活用目的やゴールを明確にする必要があります。

ペルソナを設定する

ペルソナの設定はカスタマージャーニーにおいて重要な要素です。誰に対しての施策かを明確にするために行います。

まず、商品やサービスにおける顧客像の代表としての人格を作りこみ、特定の人物に仕上げます。人物像は詳細にする必要がありますが、商品やサービスに対して都合がよすぎる人物ではいけません。あくまで、大勢のユーザーを代表する一人としての意識を持ちましょう。

ペルソナの行動を想定し洗い出す

ペルソナの行動を想定し、洗い出す作業です。顧客はそのときの思考や心理状態で行動が変わります。手法としては、スタートとゴールの行動を想定し、その間の行動を洗い出していくとスムーズに行えるでしょう。また、いくつかのパターンを想定しておくのもおすすめです。思いつく限りのパターンを書き出しましょう。

行動をフェーズに分ける

洗い出した行動を設定したフェーズに分類します。顧客が購買に至るまでのプロセスは、典型的には認知→興味→比較・検討→購入などです。これらのフェーズにそれぞれ当てはまる行動を分類してみると、明らかに欠けている行動がある、もしくは行動に当てはまるフェーズがないなど、不足が発見できます。

商品やサービスによって、必ずしも一般的な購買プロセスに当てはまるわけではありません。必要であれば、特有のフェーズを付け加えましょう。

顧客との接点を明確にする

ここでは、ペルソナが利用しているデバイスや特定のアプリ、SNS、Webサイト、テレビCMなど、顧客との接点(タッチポイント)を明確にします。それを各フェーズに書き込んでいきましょう。ここで明確にする接点は、自社が提供するものだけに限りません。あくまで顧客視点で設定する必要があるため、あらゆる接点を明らかにすることが重要です。これまで自社で認知されていなかった接点が見つかる可能性もあります。

感情の起伏を想像する

ここでは、顧客の「行動」から、どのような感情や思考を持つのかなどの洗い出しです。「面白そう」「使ってみたい」などのポジティブな感情から、「面倒そう」などのネガティブなものまで、あらゆる感情を想像します。また、想像だけでなく実際の顧客にヒアリングを行うなどして把握しましょう。感情や思考は次のフェーズに行動を移す要因になります。感情の起伏を洗い出すことは、改善などの対応施策を考える上で重要です。

対応施策を考える

顧客の目線に立って仕上がったカスタマージャーニーマップの全体を見渡し、自社が行うべき対応施策を考えます。マップ内の接点(タッチポイント)でどのようなアプローチが可能か、ここからは企業の目線で考えるのがポイントです。成果を得るための、できるだけ具体的な策を講じましょう。

顧客との接点が多様化・複雑化する昨今、電話やメール、チャットなどのさまざまなチャネルのデータを統合し、一貫性のあるサポートを提供する「コンタクトセンター」も、施策として注目されています。

定期的に見直す

カスタマージャーニーマップは、一度作成したものをずっと使い続けられるわけではありません。市場や競合他社の動き、トレンドの変化に応じて顧客行動は変わります。

カスタマージャーニーマップは提供する商品やサービスを取り巻く状況に応じて、定期的に見直し、アップデートしていくことが重要です。

まとめ

カスタマージャーニーは、ユーザーが商品やサービスを購入するまでの行動・感情・思考などのプロセスを可視化したものです。近年、顧客の価値観の多様化や販売経路の多角化により、より細やかな対応施策が必要になりました。その中で、顧客行動が把握できるカスタマージャーニーマップの必要性は増しています。

さらに、顧客対応の重要性も増しています。さまざまなチャネルにおいて、顧客ひとり一人のニーズに合わせた顧客対応ができるコンタクトセンター「ベルシステム24」のサービスがおすすめです。

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