IP-PBXとは?種類やPBXとの違い、メリットを解説

 2021.03.09  コンタクトセンターの森 編集部

「IP-PBX」という用語は耳にしたことがあるものの、具体的にどのようなものか知りたいと考えている企業担当者もいるでしょう。本記事では、通信費用の削減やビジネスを円滑化するためにIP-PBXを導入しようかどうか悩んでいる方に向けて、基本的な概要をはじめ、導入のメリットや注意点などについて解説します。

IP-PBXとは?種類やPBXとの違い、メリットを解説

IP-PBXとは

そもそもPBXは「Private Branch Exchange」を略した用語で、電話回線の交換機を意味します。電話機とつなぐことで、外からかかってきた電話を内線につないだり、内線から外線への発信を制御したりする役割を果たしているのです。

そして、今回紹介するIP-PBXはLANを介する電話交換機のことで、内線電話網が必要ない点がPBXと異なっているでしょう。「Internet Protocol PBX」を略して呼ばれるもので、ネットワーク環境があればスマートフォン、ソフトフォンなどを構成に組み込める点が特徴です。

通常、電話通信を利用するためには電話線が必要とされていました。しかしIP-PBXを導入すれば、インターネットに接続できる環境さえあれば、電話通信も可能になります。費用削減などのビジネス上のメリットが期待されつつ、徐々に普及するようになってきました。

また、インターネットプロトコルを利用しているため、PCやスマートフォンなどとの連動性も高く、それによりPC上で通話データの管理が可能になります。こうした点も、IP-PBXが選ばれる理由の1つと言えるでしょう。

IP-PBXの特徴・できること

主な特徴としては、まず、スマートフォンを内線電話として利用可能なことが挙げられます。従来は、あらかじめ内線として設定した機器以外は内線電話として利用することはできませんでした。しかし、IP-PBXでは個人のスマートフォンを内線電話として簡単に設定できるため、外出先から電話をかける場合も自社の電話番号を利用することが可能になります。

また、インターネットを介して接続を行うため、拠点ごとに設置しなくても、1か所に設置して全体を集中的に管理できる点も特徴です。ほかにも、機能拡張が簡単な点や、PCとの統合機能が搭載されている点も特筆すべきでしょう。この統合機能は「Computer Telephony Integration」を略して「CTI」とも呼ばれています。

CTIでは、通話内容をPCに記録保存したり、その内容をサーバにバックアップしたりする機能が含まれています。これにより、従来では難しかった「音声でのやり取りの記録」が簡単に残せるようになり、保存した音声データは、ほかのメンバーと共有することで、チーム全体でスムーズな情報共有ができるようになるのです。

IP-PBXとビジネスフォンの違い

従来型のビジネスフォンには、通話機同士で内線通話や転送が可能な点や、通話内容の記録や保存ができる点など、IP-PBXとの共通点も多くあります。

一方で、「オフィス内のPCとの接続が可能な点」や「内線で複数拠点をつなげられる点」「ISDN回線に接続できる点」などは、IP-PBX独自の強みです。特にISDN回線は、音声をデジタル化して通信を行うため、音声がクリアに聞こえやすくなり、盗聴防止効果も期待される点が特徴と言えます。

なお、ビジネスフォンで接続できる内線・外線は、基本的にすべてIP-PBXで接続可能なため、「ビジネスフォンからIP-PBXに変えたら、特定の相手へ接続できなくなった」という問題は起こりません。ほかにも、通常、ビジネスフォンでは接続台数が数百台程度で限界に達するのに対して、IP-PBXでは数千台規模であっても接続可能なことは、ビジネス上大きなメリットでしょう。

さらに、備わっている機能についても違いがあります。ビジネスフォンは基本的に外線通話用に利用されることが多いため、機能も電話対応業務を目的としたものがメインです。一方、IP-PBXは内線通話での利用も想定されていることから、両方に適した機能を同時に実現できます。

IP-PBXの種類

ここからは2つの種類について、それぞれの違いを解説します。

ソフトウェアタイプ

ソフトウェアタイプは、企業が持っているサーバ自体に、IP-PBXの機能を持ったソフトウェアをインストールして利用するものです。それだけで構築ができるため、配線工事や専用のハードウェアを購入する必要がなく、手間やコストがかかりません。また、アップデートが容易で、メンテナンスコストの削減も可能でしょう。

さらに、利用人数が増える場合や、働き方などに合わせて、柔軟に機能を対応させられます。ライセンスの追加購入だけで利用人数を増やせる製品もあるなど、拡張性が高く、変更をスムーズに進められる点も、このタイプの特徴です。小規模向けから大規模向けまで、あらゆるタイプの製品が販売されています。

一方で、ネットワークを介するため、セキュリティ面でのリスクが考えられます。そのため、導入する際は「信用できるメーカーかどうか」「どのようなセキュリティ対策が行われているのか」などを確認することが大切です。

ハードウェアタイプ

ソフトウェアをインストールするのではなく、社内に物理的な専用機器を置くものです。製品にはさまざまな種類があるため、利用人数や拠点数など、規模に合わせたタイプを選べます。利用の際に専用機器を購入する必要があるため、その分コストはかかります。しかし、通信網を社内で管理するため、安全性の高いセキュリティや安定した稼働が期待できるでしょう。

より安全性の高い通信環境が必要な場合や、利用人数や利用機能が変更される予定がない場合の利用に適しています。なお、数名~数十名程度の小規模なオフィスで利用する場合は、比較的低価格な製品も販売されているので、それらの導入を検討してみてもよいでしょう。

IP-PBXを導入するメリット

ここからは導入することで得られる2つのメリットを紹介します。

コストを削減できる

IP-PBXはソフトウェアをインストールするだけで利用でき、専用の機器が不要なため、機器の設置や回線などの工事が必要なくなり、それらにかかる費用を削減可能となるでしょう。また、メンテナンスコストや通信機器にかかる費用の削減も期待できます。

安定性がある

基本的に、ハードウェアIP-PBXではCPUが二重化されているため、1つが故障しても稼働を続けられます。

また、従来型のビジネスフォンの処理能力は必要最低限である場合も少なくありません。その点、より新しい規格であるIP-PBXでは、基本的に余裕のある処理能力を備えているため、安定した可動が望めるでしょう。

加えて、停電用バッテリーを増設することも可能。万が一、停電などの災害が起きた際も、1日程度は稼働を持続させられるようになります。

IP-PBXを導入する注意点

「コスト削減が可能な点・安定性が高い点」などは、IP-PBXの明確なメリットです。他方で、利用状況はインターネット環境に依存してしまう点はデメリットにもなり得ます。インターネット回線が弱くなっているタイミングや、回線上のトラブルが起きた場合などには、電話まで利用できなくなってしまいます。この点には、注意して導入を検討しましょう。

「BellCloud+®」でコールセンター業務を効率化

BellCloud+®」はクラウド型次世代コールセンター基盤で、30年以上にもおよぶコールセンター業界のノウハウを集結した高い信頼性を実現しています。音声認識や感情解析、在宅ワークを含めたリモート環境対応など、コンタクトセンター業務に必要なさまざまな機能を搭載している点も特筆すべきでしょう。

また、ChatBotやVoiceBotによる自動応答機能も備わっており、お客様とのスムーズなやり取りを実現するために効果的です。

業務改善や業務設計の支援をはじめ、製品の導入支援をサポートする体制が整っているため、このようなシステムを導入するのがはじめてでも安心できます。

IP-PBXはビジネスフォンと似ているものの、安定性や接続可能数などに違いがあります。本記事で紹介した点を参考に、導入が容易で、コストの削減も期待できるIP-PBXを検討してみてください。

まとめ

IP-PBXには、導入が容易な点やコストが削減できる点などのメリットがあります。なお、タイプの違いを含め多様な製品があるため、それぞれの特徴を知り、自社に適したものを選ぶことが大切です。

どれがよいか悩んでいる方は、業務効率化のためにも、ぜひ本記事で紹介した「BellCloud+®」の導入を検討してみてください。


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