コンタクトセンターシステムとは?概要や選び方について解説

 2020.09.04  コンタクトセンターの森

消費者の価値観が変化し、製品・サービスだけではなく顧客体験が重要視される昨今、顧客満足度を高めることを目的とするコンタクトセンターへの需要が高まっています。このような背景から、コンタクトセンターの新規開設を検討している企業もありますが、適切に機能するコンタクトセンターを設けるために押さえるべきポイントがあります。本記事では、コンタクトセンターのシステムとは何か、必要とされる機能や選び方について紹介します。

コンタクトセンターを構築するために必要な仕組みを解説

コンタクトセンターのシステムとは

コールセンターは、問い合わせ窓口として活躍していた部門です。当時は純粋に顧客対応のみを主要業務としていましたが、今日では、企業とのコミュニケーションに重点を置く顧客が増えています。それに応えて、顧客と企業とが直接接する新たな場としてコールセンターはコンタクトセンターに生まれ変わりました。現在では、顧客からの問い合わせに効率よく回答するだけではなく、顧客満足度の向上から最終的に売上・利益につながる対応を行うことまで求められています。

インターネットの発展とパソコンやスマートフォンの普及を背景に、顧客から企業への連絡方法は電話だけでなく、メール・チャット・FAX・SNSなどオムニチャネル化しました。これらに対応するため、企業ではコンタクトセンターの適正化がすすめられています。コンタクトセンターには様々なシステムが導入されていますが、そのすべてはコンタクトセンターを構築する上で欠かせないものとなっています。

コンタクトセンターシステムを代表する6つの要素

コンタクトセンター運営を適正化するためのシステムには、どんなものがあるのでしょうか。主要な要素6つについて見ていきます。これらはそれぞれが別々のシステムとして提供されることもありますが、複数の要素を併せ持ったシステムもあります。

要素1: CTI(Computer Telephony Integration)

コンタクトセンターの中核を担うシステムがCTI(コンピュータ電話統合)です。CTIはコンピュータと電話機・FAXを連携させたもので、顧客からの着電を振り分けたり通話の録音をしたりします。

顧客との通話はネットワーク回線を通じて行われるため、やり取りのすべてがデジタルデータとして残せます。顧客情報を一元管理するCRM(顧客関係管理)システムと連携すれば、通話内容も情報資産として蓄積できるほか、オペレーターは一元管理された対応履歴情報を参照しながら、スムーズな応対が可能になります。

要素2: ACD(Automatic Call Distributor)

ACD(着信呼自動分配)では、オペレーターの稼働状況を監視し、空き状況を把握します。IVRと連携して、手が空いているオペレーターに優先的に顧客からの着電を振り分ける機能です。ACDにより、顧客の待ち時間は減り、各オペレーターの業務量も平均化します。また、ピーク時には「回線が込み合っている」等のメッセージを自動的に流せるACDもあります。

要素3: IVR(Interactive Voice Response)

IVR(音声自動応答)も、コンタクトセンターには欠かせない機能です。オペレーターが応答する前に、自動音声によるガイダンスで受けて、番号を選んでもらうことで問い合わせ内容ごとに窓口を振り分けます。前項のACDと連携して、顧客の要件ごとに適切なオペレーターに接続可能です。IVRにより応対時間の短縮と、業務効率化が期待できます。

要素4: PBX(Private Branch Exchange)

PBX(構内交換機)とは、CTIとともに要となる音声基盤のことです。コンタクトセンターには外線・内線と様々な着電がありますが、PBXですべての回線と電話機を束ねて、外線と内線をコントロールします。外線と内線電話を接続したり、内線電話同士を接続して着電を分配したりすることも可能で、着電の整理をすることで、回線を効率良く使用できるようになります。

要素5: RPA(Robotic Process Automation)

RPAは、似たような操作を繰り返し行う業務をロボットで自動化する仕組みです。これまで、バックオフィス部門での事務処理作業などを自動化するために活用されてきましたが、コンタクトセンターでもRPAの活用が進んでいます。例えば、1日の終わりに作成した報告書を、適切なデータ形式で上司へメール送信するなど、定型化した業務を自動化できます。

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要素6: チャットボット

チャットボットは、「chat(おしゃべりする)+ bot(ロボット)」の名前のとおり、テキストや音声を通じて、自動的にコミュニケーションするシステムです。顧客がチャットボットに質問を入力したり、あらかじめ用意されたリストから要件に合った選択肢を選んだりすると、チャットボットが自動的に応答します。回答できる質問は限られるものの、よくある問い合わせには特に有効です。

オペレーターに問い合わせる前にチャットボットで質問を受けることで、オペレーターの負荷が軽減し、通話で問題を解決したい顧客も待ち時間が短縮されるため、サービス品質の向上につながります。

コンタクトセンターシステムの選び方

システムには様々な形態・種類があります。導入時に押さえておくべき選び方について見ていきましょう。

選び方1: インバウンド型・アウトバウンド型

コンタクトセンターの業務には、大きく分けて、主にインバウンド業務とアウトバウンド業務があります。用いられるシステムにも、インバウンド型とアウトバウンド型があり、業務に応じて選択することで業務の効率化が生まれます。

インバウンド業務とは、"外から内へ"といった流れで行われる業務です。そのため、インバウンド型のシステムには、問い合わせの対応時に必要となる機能が豊富に搭載されています。一方、アウトバウンド業務は、企業から顧客に対し電話をかけるなど、"内から外へ"の流れで行うものです。そのため、アウトバウンド型のシステムではその手の業務の効率化を叶える機能が充実しています。

ここで選択を誤ると、行うべく業務が全うできなかったり、使わない機能ばかりになってしまったりするため、自社がどちらに重点を置くべきか考える必要があります。

選び方2: 利用できる機能

コンタクトセンターの規模や業務内容によって、必須となる機能は異なります。例えば、電話応対がメインならACDやIVRの機能が、顧客情報の管理を重視する場合はCRM(顧客管理)の機能が充実したシステムを選択します。不要な機能を入れてしまうとただコストがかかるだけといった状況になりかねませんので、必要な機能を組み入れることが重要です。

選び方3: システム連携

複数のチャネルを駆使して顧客対応を適切に行うには、機能同士の連携が必要不可欠です。例えば、CTIに顧客管理システムであるCRMを連携させれば、オペレーターが顧客の基本情報やこれまでの購入履歴などを参照しながら対応したり、顧客との通話内容を情報資産として蓄積したりすることもできます。

また、自動着信分配機能であるACDと自動音声応答機能であるIVRを連携させれば、顧客からの着電を自動応答で受けて、要件を分類して適切なオペレーターに振り分けることが可能です。営業部門で活用しているSFA(営業支援システム)と連携して、顧客情報をリアルタイムに共有しつつ営業活動に役立てるといった使い方もできるでしょう。

連携が可能か、拡張性が高いかはコンタクトセンターシステム導入の成否を左右するポイントの1つです。

選び方4: オンプレミス型・クラウド型

コンタクトセンターのシステムには、オンプレミス型とクラウド型があります。オンプレミス型は、企業内にシステムを構築する方法です。自社独自のカスタマイズができるだけではなく、自社のネットワーク内のみで運用するため、強固なセキュリティが保てます。けれども、設計や開発を自社内で一から行う必要があるので、リリースまでに長い開発期間を要します。

対してクラウド型は、システムをクラウドサービスとして利用する方法です。サービス事業者が提供するシステムを利用するため、自社でシステムを構築する必要がなく、導入するための初期コストが圧縮できます。自社で設計・構築・導入テストを行う必要があるオンプレミス型と比べ、クラウド型のシステムではすでに完成したサービスを利用できるため、導入までの期間も短くできるでしょう。けれども、運用開始後のランニングコストはオンプレミス型よりも高くなる傾向にあります。

コンタクトセンターの規模や運用期間によって、オンプレミス型とクラウド型のどちらがコストを抑えられるか変わるため、導入と運用のトータルコストで比較することが大切です。

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今後はコンタクトセンターにもAI活用が進む

コンタクトセンターが抱える課題には次のようなものがあります。

業務プロセスの複雑化

顧客との接点がオムニチャネル化したことにより、業務間の引き継ぎが行いにくくなっています。例えば、顧客がメールで問い合わせしたとしても、回答には電話を希望するような場合もあるでしょう。このケースでは、一人の顧客に対し、2つのチャネルでのやり取りが発生するため、他のオペレーターに対応を引き継ぐ際にはその分の手間が必要となります。

システム対応の遅れ

求められる業務の変化にシステムの整備が追いついていないという問題が生じています。顧客への対応に使用されるデジタルチャネルの数は増える一方ですが、効率化のためにはチャネルが増えるたびにシステムの変更は欠かせません。

スキルの需要に人材供給が追いつかない

コンタクトセンターシステムを活用するとはいえ、オペレーターには深い商品知識や顧客対応スキルなど多くの能力が求められます。もともとオペレーターは離職率の高い職種である上に、オムニチャネルでの対応を迫られるようになったため、求められるスキルのレベルも上がり、人材供給が追いついていません。

このようなコンタクトセンターが抱える課題を解決するために注目されているのが、AI技術です。AIは、前述した6つの要素にもすでに取り入れられている技術です。例えば、正確かつ自動で電話応対情報をテキストデータ化・蓄積する技術にはAI音声認識が利用されています。

コンタクトセンターに集まる情報のすべてを人間の手で管理するのは不可能です。AIが人間に代わり複雑かつ大量の情報を管理・解析することで、コンタクトセンターの業務はより効率的になり、顧客満足度の向上につながっていくでしょう。

まとめ

顧客体験が重視される昨今、コンタクトセンターの役割が高まっています。コンタクトセンターを構成するシステム・機能はさまざまです。これらを組み合わせてどのような顧客体験を提供するのかをしっかりとイメージして、顧客対応を行っていきましょう。

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