チャットボット導入の手引き| 特徴やメリット、選び方、
費用、成功事例を解説

 2020.09.16  2024.03.01

昨今、コンタクトセンターの業務効率や対応品質を高める重要なツールとして「チャットボット」が注目されています。本記事では、チャットボットの概要や種類をはじめ、その導入メリット、製品の選定・導入時に注意すべきポイントなどをわかりやすく解説します。

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チャットボットとは?

チャットボットとは、チャット(Chat/会話)とボット(Bot/プログラム)の合成語で、会話形式で情報を提供する自動プログラムを指します。一般的には、企業の問い合わせ対応やカスタマーサポートに利用され、ユーザーの入力に応じて適切に応答するのが役割です。

例えば、Appleの「Siri」やGoogleの「Googleアシスタント」なども広義の意味ではチャットボットに含まれます。また、次の章で詳しく解説するように、チャットボットは2種類に分類可能です。

チャットボットの概要やその仕組みについては、以下の記事で詳細を解説しています。

チャットボット導入失敗の7つの理由と成功のための3つのポイント
チャットボット製品市場調査

チャットボットは2種類ある

チャットボットは大きく分けて、人工知能非搭載型(Non AI)とAI標準搭載型の2種類があります。

Non AIのチャットボットは、用意されたシナリオに基づいて回答するタイプです。シンプルな問い合わせ対応や基本的な情報提供に適している反面、複雑な要求や未知の問い合わせには対応が難しいという特徴があります。

他方で、AIチャットボットは、より複雑な対話や柔軟な応答が可能です。このタイプのチャットボットは、機械学習によってユーザーの求める要求を理解し、自力で最適な回答を導き出す能力を持っています。

AIチャットボットについて、詳しくは以下の記事をご参照ください、

チャットボットを導入する主なメリット

チャットボットを導入することは、企業・オペレーター、お客様それぞれに多くのメリットをもたらします。

1.いつでも即座にお客様対応ができる

チャットボットは24時間365日、いつでも即座にお客様対応が可能です。特にECサイトでは、ユーザーが深夜や休日に利用するケースが多く、企業の営業時間外に問い合わせが集中する傾向があります。しかし、チャットボットを導入すれば、休日でも深夜でも関係なくお客様へ対応できます。また、チャットボットは同時に複数の問い合わせへ対応できるので、お客様の待ち時間を削減できるのも大きなメリットです。

2.対応品質が均一になる

チャットボットの導入により、対応品質を均一化できます。従来、コンタクトセンターでの顧客対応は、オペレーターによって対応の質に差が生じがちでした。対応品質の差は、顧客満足度の低下を引き起こす原因のひとつです。しかし、チャットボットを導入し、そこにオペレーターの知識を集積すれば、お客様へ一貫して高品質な対応を提供できます。

3.オペレーターの業務負担を軽減できる

チャットボットにお客様対応の一部を代行させることで、オペレーターの業務負担を軽減できるのもメリットです。よくある基本的な質問に関してはチャットボットでも十分に対応できるので、オペレーターはより複雑で専門知識を要する問い合わせのみに集中できます。この自動化・省人化による業務負担軽減は、オペレーターの離職率低下や人件費削減などにもつながるメリットです。

チャットボットから得られるその他のメリットについては、こちらの記事もご参照ください。

チャットボットを設置する際のポイント

チャットボットを導入する際には、設置や運用に関して確認すべきポイントがあります。この章では、その中でも特に適切なメディアの選択と、オペレーターとの連携方法に焦点を当てて解説します。

なお、導入の際に注意すべきその他のポイントについては、以下の関連記事をご参照ください。

運用するメディアの選択

チャットボットの運用メディアとしては、ウェブサイトやSNS、アプリケーションなどが一般的です。チャットボットのメディアを選択する際には、各メディアの特性を把握し、目的やニーズに合致したものを選ぶことが求められます。

ウェブサイト

ウェブサイト上に設置されるチャットボットは、主にFAQの活用やホームページ案内として用いられます。トラブルや疑問を抱えたユーザーは、最初にウェブサイトで必要な情報を探すことが多い傾向です。したがって、ここにチャットボットを設置することで、ウェブサイトを探しても自力で答えに辿り着けなかったユーザーへの対応をスムーズにできます。

SNS

SNS上のチャットボットは、単なる問い合わせに応じるだけでなく、サービス提供の側面が強調される傾向にあります。具体的なプラットフォームとしては特にLINEが盛況で、例えば日本郵便では郵便追跡や再配達依頼の対応にチャットボットを利用しています。アルバイト求職者に対して面接日時の調整をしてくれるチャットボットもあります。

アプリケーション

アプリケーションに組み込まれたチャットボットは、SNS以上にパーソナライズされたアシスタントやエンターテイメント色の強いサービスを提供できるのが特徴です。例えば、ユニクロの公式アプリに搭載されたチャットボットの「UNIQLO IQ」は、ユーザーにコーディネートの提案やトレンド商品の紹介などをしてくれます。

オペレーターにつなぐ導線の設計

チャットボットの導入によってお客様の満足度をかえって下げてしまうような事態は避けなければいけません。そこで重要になるのが、チャットボットでの問題解決が困難な場合に、オペレーターへスムーズに対応を引き継げる導線設計です。これを整備しておくことで、チャットボットで問題が解決しなかった場合でも、オペレーターのサポートによる問題解決へとつなげられます。

失敗しないチャットボットの選び方

チャットボットの導入で高い成果を出すためには、まずは導入目的を明確にすることが大切です。この点が疎かになっていると、自社のニーズと機能・性能のあいだでミスマッチが生じ、十分な導入効果が得られなかったり、費用対効果が悪くなったりします。チャットボットに何をさせたいのか、対象ユーザーや搭載メディアなども含めて十分に検討し、導入目的に合致した機能がある製品を選ぶようにしましょう。具体的な製品比較については以下の記事をご参照ください。

チャットボットの導入にかかる費用

チャットボットの導入にかかる費用は、チャットボットの種類や機能によって大きく変わります。そのため、導入候補のサービスごとに料金体系をよく調べ、初期費用・運用費用・カスタマイズ費用などを総合的に考慮して、必要な総費用の試算をすることが重要です。チャットボットの費用に関する詳細な情報は、以下の記事をご参照ください。

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まとめ

ユーザーの問い合わせに自動対応してくれるチャットボットは、24時間365日のユーザー対応を可能にし、対応品質の均一化、オペレーターの業務負担軽減などの効果を企業にもたらします。今日ではSNSやアプリケーションに搭載される事例も増えており、単なる問い合わせ対応以上の役割をこなすことも可能です。

チャットボットを導入する際には、自社が導入する目的に合致した機能を備えているかを確認することが欠かせません。本記事や他の関連記事を参考に、チャットボットに関する基本知識をしっかり押さえた上で具体的な導入計画を立てることが大切です。

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