CRMソリューションはどのような導入事例がある? 導入時の注意点も解説

 2023.02.02  2023.05.19

CRMとは、顧客のさまざまな情報を一元的に管理するシステムです。社内に点在する顧客情報をひとつのシステム上に集約し、顧客と良好な関係を構築・維持する目的で用いられます。本記事では、CRMの導入事例や、導入・運用における注意点などについて解説します。

CRMソリューションはどのような導入事例がある? 導入時の注意点も解説

CRMソリューションの導入事例

CRMソリューションに関心を抱いている企業にとって、導入によりどのような成果が期待できるのかはもっとも気になるところでしょう。実際にCRMソリューションを導入した企業の事例を参考にすれば、どういった課題の解決に役立ち、どのような成果が期待できるのかがわかります。

EC通販A社・マーケティングでLTVが向上!

台湾でのEC通販事業を営むA社は、セグメント別のマーケティング施策を実施していたものの、効果が薄れてきたと感じていました。また、台湾市場における購買のトレンドを掴みきれず、商品やサービスの開発に遅れが生じていたほか、ファンを獲得できないために価格競争に陥ってしまうといった課題がありました。

同社はこれらの課題を解決すべく、ベルシステム24のCRMソリューション導入を決意します。顧客インサイト情報を既存データと融合させ、これまでとは異なる新しいスタイルのマーケティングを展開し、今まで以上に顧客情報を活用できる環境を整備しました。

同社はコンタクトセンターソリューションも導入し、顧客の好みや趣味といった細かな情報を収集する環境を整備しました。さらに台湾のビジネスを熟知したベルシステム24の台湾支店スタッフのサポートを受けた結果、LTV(平均継続率)が1.6倍、CPA(顧客獲得単価)効率が1.3倍という成果を実現しました。

EC通販B社・売上改善にも貢献!

台湾における越境EC通販事業を手掛けるB社は、現地の通販ユーザーの消費行動や文化特性の分析が不十分だったことが原因で、狙ったターゲットに対して効果的なセールス活動を展開できていない状況にありました。

そこで、同社は無駄なアウトバウンド費用の削減とユーザーの声を商品改善に活かすことを目的に、CRMソリューションの導入に踏み切ります。成果につながるプロモーションを展開するため「商材」と「年代」のデータを組み合わせて活用し、VOC分析を行ってフローの改善にも取り組みました。

その結果、コンタクト率を1.8倍まで上昇させることに成功したほか、アウトバウンド費用の3割削減前年度比の売上3倍という成果を獲得しています。

楽天証券株式会社 「電話がつながらない」を改善!

楽天証券株式会社は、事業規模の拡大に伴って証券取引量が増大し、問い合わせ数が急激に増えた結果、問い合わせをしてきたユーザーの電話がつながらないといった課題を抱えていました。この課題を解決するため、ベルシステム24のCRMソリューションの導入にいたります。

同社は呼量増に対して柔軟に対応できるよう、既存システムのPBX(電話交換機)をCRMソリューションでクラウド化しました。また、コンタクトセンターの稼働状況を着信数からIVR(自動音声応答装置)での接続状況、コミュニケーターへの接続状況にいたるまでの各段階で可視化する仕組みも導入し、電話がつながらない原因をスピーディーに特定・改善できる体制の構築にも成功しています。

ベルシステム24事例・離職率が低下!

ベルシステム24は、顧客へ提供しているサービスを自社でも導入し、オペレーターの離職率低下を実現しています。同社が実施したオペレーター退職傾向の分析によると、退職理由の大半を業務不安や体調の悪化が占めている状況でした。

このような状況を改善するには、オペレーターへのケアを適切に行える環境の構築と、業務負担を軽減する取り組みが必要でした。そこで同社は、AIチャットボットによりオペレーターのサポート対応業務を自動化するLINE公式アカウントの活用を始めました。

その結果、LINEでのやり取りを通じて蓄積されたログを集計・分析することで、オペレーターの離職リスクを早期発見できるようになると同時に、管理者の業務負荷を軽減することにも成功しました。また、オペレーターはLINEを利用して知りたい情報をスピーディーに取得でき、さらに業務上の不安や疑問を軽減できるため、定着率の向上や、育成コストの削減にもつながっています。

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CRMソリューションを導入する際の注意点

CRMソリューションの導入によって、企業はさまざまなメリットを得られます。一方で、導入時には、現状における課題や達成すべき目的を明確化する、自社にマッチしたシステムを選定する、中長期的な視点で運用を続ける、という3点に注意する必要があります。

企業としての課題・目的を明確化しておく

「競合他社が導入しているから」、「メリットが多いと聞いたから」といった漠然とした理由で導入を進めても期待したような効果は得られません。CRMソリューションを導入する前に、自社が抱える課題や導入の目的をはっきりさせる必要があります。課題や目的によっては、CRMソリューションの導入が最適解とは限らないからです。

運用においては、具体的な目標を設定することも大切です。目標を設定していないと、CRMソリューションの導入によってどの程度の成果が得られているのかを把握できません。最終的な目的の達成に必要なKPI(中間指標)を数値で設定し、それをクリアできるよう運用するとよいでしょう。

自社に適したものを導入する

CRMソリューションを提供しているベンダーは数多く存在します。サービスごとに特徴があり、利用できる機能や拡張性などが異なります。自社の業務にマッチしないサービスを選んでしまうと、高額なコストをかけたのに十分な成果が得られない、といったことになりかねません。

そこでまずは各サービスの公式サイトをチェックし、必要に応じて資料を取り寄せてサービスごとの特徴を比較しましょう。
サービスを選ぶ際に、何を重視するのかを明確にしておくことも大切です。CRMに何を求めるのかは企業によって異なります。機能性を重視する企業もあれば、使いやすさや既存システムとの連携性、サポート体制の充実などに重きを置く企業もあります。

重視するポイントを決めたうえで、その条件を満たすサービスをいくつかピックアップし、性能や費用などを比較しながら自社に合ったものを選ぶとよいでしょう。

中長期的な視野をもつ

CRMは導入してすぐに劇的な効果が現れるものではないため、そこを正しく理解しておく必要があります。

成果が出るまである程度の期間を要する覚悟は必要です。導入初期はなかなか成果が現れず、現場の従業員から不満の声があがるかもしれません。このような事態も想定し、あらかじめ従業員に理解を得ておくことも大切です。

運用を開始したあとは、CRMに蓄積したデータを運営体制の効率化につなげるためのPDCAサイクルを回していきましょう。すぐには成果が出なくても、改善を続けるほど業務効率化やオペレーターの負荷軽減、クレームの削減など具体的な成果に近づいていきます。短期的な成果を求めず、中長期的な視点のもと根気よく運用を続けることが重要です。

まとめ

CRMの導入によって、企業は売上改善やコンタクト率、顧客満足度の向上などさまざまなメリットを得られます。一方、導入にあたっては解決したい課題を明確にし、自社にマッチしたサービスを選定しなくてはなりません。また、短期的な成果を求めず、中長期的な視点で運用を続けることも大切です。
「ベルシステム24」のCRMソリューションは、コンタクトセンターやコールセンターの業務効率化に有効です。運営体制に課題を抱えている企業は、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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