VOC(顧客の声)とは?VOC活動を取り組む際のポイントを解説

 2021.02.10  コンタクトセンターの森

企業と顧客双方にとってメリットの大きいVOC活動ですが、取り組む際に気をつけるべきポイントはどこにあるのでしょうか。この記事ではVOCの重要性を詳しく解説した上で、VOC活動における課題と注意すべき点についてお伝えします。

VOC(顧客の声)とは?VOC活動を取り組む際のポイントを解説

コンタクトセンターにおけるVOC(顧客の声)とは

VOCとは「Voice of customer(ボイス・オブ・カスタマー)」の略称で、「顧客の声」または「顧客の声を分析すること」を意味します。顧客の声とは企業に寄せられる反応のことで、意見・要望・クレームなどです。それらの反応を参考に自社製品やサービスの改善点を洗い出して製品開発に活かすことは、企業が取り組むべき課題のひとつでしょう。

VOCの収集方法は、コールセンターへの電話・実店舗での接客・アンケート・SNSのレビューや個人ブログなど、多岐に渡ります。なかでも顧客の声をダイレクトに聞けるコールセンターへの電話や接客時の会話などは、貴重なVOCと言えます。

ただし、ECサイトを好むユーザーも多いため、コールセンターのみのVOCを分析していては、顧客の声を的確に把握しているとは言えません。

そのため、色々な方法でVOCを収集することが不可欠です。その意味でも、多種多様なコミュニケーションツールに対応しているコンタクトセンターは、企業のなかでも重要な役割を果たしています。

企業でVOCが重要な理由

インターネットの普及により情報収集が容易になった今、顧客ニーズの変化は以前と比べ、とても速いものになりました。そのため、1年前の顧客データをもとに企業戦略や製品またはサービスの開発をすることは、企業にとって大変危険な行為です。顧客ニーズの変化をいち早く感じ取り、クレームや意見を反映することで、既存の製品はよりよいものに、新製品は顧客が求めている理想に近いものを提供できるようになります。

また、VOCを重要視すると顧客の不満を小さいうちに摘み取ることができ、その結果、企業へのクレームを減らすことにもつながります。近年は、よくも悪くも情報がすぐに拡散してしまう傾向にあるため、クレーム数はできる限り減らしたいものです。そのためにはやはりVOCを重要視し、製品やサービスの品質向上、ひいては顧客満足度の向上に努める必要があります。

VOC活動における課題

続いては、VOCを活用して顧客満足度を向上させる活動における課題について解説します。

お客様の声をどう収集するか?

VOCを導入した際によくあるのが、顧客の声を十分に収集できないという問題です。これはVOCの収集方法やタイミングをきちんと設定せず、闇雲にVOC活動を始めたときに起こりがちです。あらかじめVOCの収集方法やタイミングをしっかりと設定し、綿密な収集計画を立てることが重要です。

例えば商品を購入してくれた顧客に対しては、顧客の手元に商品が届いてから「お手元に商品は届きましたでしょうか」「この度はご購入いただきありがとうございました」などのお礼文とともに、アンケートや使用感に関するレビューの投稿を促すようにするといった工夫をしましょう。

また、コールセンターに寄せられた顧客の声や問い合わせの記録は、テキストに起こしデータとしてしっかり保存しておきましょう。メールやチャットなどはオンライン上に記録が残りますが、電話の内容はオペレーターが管理しデータとして蓄積する必要があります。これらがきちんと機能していなければ貴重なVOCを取りこぼし、顧客の声を十分に収集できないという問題に発展してしまうのです。

収集した情報の管理

VOC活動では顧客の声をいかに多く集めるかも大切ですが、収集したVOCを適切に管理できていなければ意味がありません。委託するコンタクトセンターによっては、これらの情報管理が適切に行われていないケースもあります。特にコールセンターにおいては、顧客から聞いた内容を手書きで書き留めるなど、未だにアナログな方法で対応しているところも存在します。

これらの問題を解消するにはITツールを積極的に導入し、音声を自動でテキスト化するなどの対策も視野にいれましょう。顧客の声をVOC活動に活かすには、情報の保存はもちろん、内容による仕分けや、重要度の高いVOCはどれかなど優先順位を決める作業が不可欠です。

また、コンタクトセンターを外部委託する際は、VOCを熟知したオペレーターが在籍する業者を選ぶとよいでしょう。そして、委託業者が得た情報は、自社の社員がしっかりと把握することも重要です。いくらたくさんの情報を適切に管理したとしても、企業内で情報が共有されなければ、そもそもVOCを収集した意味がなくなってしまいます。

具体的な施策につながらない

前述したようにVOC活動には情報の収集と適切な管理が欠かせません。しかし、VOC活動とは情報収集と管理が目的ではなく、顧客の声を集め、それらを仕分けし取りまとめ、最終的に顧客満足度の向上につなげることがゴールなのです。

VOCを導入している企業のなかには、情報収集と管理の段階で活動が止まってしまい、具体的な施策につなげられていないところもあります。また、担当者がVOCの資料を上層部に提出するだけで、VOC活動をした気になってしまうこともあるでしょう。

VOCを分析して施策につなげ、そしてその施策が功を奏し、企業全体の売り上げに反映されたときに初めてVOC活動が成功したと言えるでしょう。

VOC活動を取り組む際のポイント

VOCにおける課題が明確になったら、続いてはVOC活動に取り組む際のポイントを解説します。

収集方法

貴重なVOCを取りこぼすことのないよう、収集方法は最初にしっかり設定しましょう。自社製品またはサービスについてのクレームや改善点、要望を収集したい場合はコールセンター、使用感等の意見を聞きたい場合は、レビューや口コミの投稿欄など、収集したい内容に合わせたプラットフォームを設置するのが重要です。

また、顧客に答えてもらうアンケートは「使用感をお聞かせください」など漠然と問いかけるよりも、具体的な質問項目を設定するといいでしょう。例えば、アンケート手法としてよく採用されている「NPS」(質問に対して点数で答えてもらう方法)を取り入れるのも、顧客の本音を聞き出すのに適しています。

管理方法

VOC活動を成功させるには、収集したVOCを各部署または社内全体で把握することが重要です。顧客から得た情報がコンタクトセンターや担当者で止まってしまうことがないよう、VOCを各部署にフィードバックするための基幹システムや、社内の管理体制を整備する必要があります。

例えば、顧客からの要望や意見はマーケティング部門、クレームや感想は製品開発部門など、それぞれの部門に有益な情報をフィードバックすることで、企業全体の利益へつなげます。
このためには、コンタクトセンターと社内とで、きちんとデータが循環する仕組みを構築しておくことが欠かせません。コールセンターのトークスクリプトやアンケートの内容は常に更新し、コンタクトセンターから社内へのフィードバックを頻繁に行うよう努めましょう。

施策の検討

VOCを具体的な施策に活かすには、仮説を立てて検証するのがポイントです。VOCの内容を自社製品やサービスにそのまま反映させるのではなく、VOCをもとにまずは仮説を立て社内で話し合うようにしましょう。

例えば、アンケートモニターなどを外部から雇い、試作品を実際に使用してもらい感想を聞くのも有効です。実際に、新商品の販売前に消費者テストを行い、満足度が80%以上の商品しか販売をしないと決めている大手企業も存在します。

「このような商品は需要がありそうだ」という仮説が立ったら、まずは上記のような方法でそれを検証しましょう。その検証結果に鑑みて、より具体的な施策やプランを練ることが大事です。それらと並行し、社内でもヒアリングとフィードバックを繰り返し、製品やサービスの品質を向上させていきましょう。

このようにVOCを基に仮説を立てて検証を繰り返すことが、自社製品の品質向上につながり、結果的に顧客満足度もアップするのです。

VOCの収集におけるチャネル

最後はVOCの収集チャネル(経路)について紹介します。

コンタクトセンター

VOC収集最大のチャネルと言えるのがコンタクトセンターです。コンタクトセンターは、電話対応のみだった従来のコールセンターに、さまざまなコミュニケーションツールをプラスしたVOC収集のための機関です。

従来、顧客からの問い合わせ手段としては、電話・FAX・郵送などでした。これはどちらかと言えば、「企業のルールや営業時間に、顧客側が合わせている」という状況です。

しかし昨今、メールやチャットなど、顧客が自分の好きな時間に連絡が取れる、顧客側優位のスタイルを採用しているコンタクトセンターも増えています。

このように、さまざまな顧客のニーズに合わせることで、より多くのVOC収集が見込めるのです。

ソーシャルメディア

Twitter・Facebook・Instagram・レビューサイト・個人ブログなど、さまざまなSNS(ソーシャルメディア)を駆使して顧客の声を収集する「ソーシャルリスニング」も、近年VOCの分野において重要な役割を果たしています。

SNSは更新頻度が高い上に個人が自由に発言できるため、顧客のリアルな声を聞ける重要なツールです。また、拡散力も高いため、アンケートの実施や、市場動向の追跡にも適しています。

日々変化する顧客のニーズに対して、SNSの情報を分析することで、顧客が求めているものをいち早く取り入れやすくなるでしょう。

その一方で、情報の信憑性にもきちんと注意を払う必要があります。個人が自由に発信できるという特性上、裏付けのないものや噂レベルの情報も多く含まれています。なかには意図的に嘘の情報を流しているケースもあるため、真偽の見極めには時間をかけるようにしましょう。

アンケート

顧客の声を収集する方法としてこれまで重宝されてきたのがアンケートです。しかし、紙に記入する従来の方式は、回答するユーザー、集計する企業側の双方にとって大変な手間でした。
これを解消してくれるのが「Webアンケート」の実施です。Webアンケートはインターネットを介して行うため、印刷費や人件費などさまざまなコストをカットできるだけでなく、集計作業もパソコンでスピーディーに処理可能です。また、回答する側も時間や場所を問わず自分の好きなタイミングで答えられるので、解答率の大幅アップが見込めるでしょう。

まとめ

VOC活動は、企業の成長と顧客満足度を高めるために非常に重要なものです。しかし、VOC活動の目的を見誤るとせっかく集めた顧客の声も、それに尽力した人たちの時間もすべて無駄になってしまいます。VOC活動成功させるには、情報の収集・管理・施策の3つすべてをしっかりと行い、顧客満足度の向上を目指すようにしましょう。


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