現状を分析すれば解決策が見えてくる。
BPRのすすめ

 2024.05.08  菊池 英明

BPRとは、業務プロセス全体を可視化し、抜本的な見直しと再構築を行うことです。生産性向上のほか、作業の属人化の解消、サービス・従業員満足度の向上、意思決定の迅速化など、さまざまなメリットをもたらします。

この記事では、BPRで最も重要な現状分析の進め方に加え、業務プロセスの再設計に向けたプランの策定について解説します。

現状を分析すれば解決策が見えてくる。BPRのすすめ

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なぜ今BPRが注目されているのか?

BPRとは、Business Process Re-engineering(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)の略称で、「業務改革」と呼ばれます。
業務改革の代表的概念と手法のひとつで、既存の組織や制度を抜本的に見直し、業務プロセスの視点から、職務・業務フロー・管理機構・情報システムなどを再構築することです。
具体的には、今の業務の進め方を可視化して、作業を進める手順や、作業の担当などを含めて業務のあり方全体を見直します。
そして、そこから得られる利益の最大化を目指す、という考え方です。

昨今、組織全体の業務効率化や生産性向上を目指すために各部署で分業化し、それぞれ専門性を持って業務に取り組む企業が増えていますが、その結果、他部署との連携がうまく取れず、実は複数の部署で業務が重複していたなど、効率的な業務とはほど遠い事態に陥っているケースも多く見られます。
BPRを用いることで、このような業務フロー上の課題を改善でき、時間とコストの低減が期待できます。

BPRの実施により、現状の業務フローの全体像が可視化されます。可視化されることによって、これまで気づくことができなかった作業の重複や、作業のムダ、あるいは作業の非効率な部分が明らかになってきます。
このようにして明らかになった課題となる部分をあるべき進め方に見直すことによって、業務の進め方が最適化されていきます。

では、なぜ今BPRが再度注目されることとなったのでしょうか。
そもそも、BPRは、1993年に、マイケル・ハマー氏(米マサチューセッツ工科大学教授)と、ジェイムズ・チャンピー(経営コンサルタント)による『Reengineering the Corporation(邦題:リエンジニアリング革命)』によって、世界中へ認知されるようになったといわれています。
この当時の日本では、バブル崩壊という背景もあり、既存のビジネスに関する課題を打開する手段として、注目を集めました。

そして現在、少子高齢化に伴う労働人口減少や、働き方改革・DX推進が話題となっていることから、業務を抜本的に見直す必要性が高まり、BPRが再注目されています。また、ITソリューションなどを用いて既存ビジネスを見直すことで生産性を向上させ従業員の負担を軽減する、新たな顧客ニーズに応えていくなど、DXを進めていくうえでもBPRは重要な考え方といえます。

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BPRを実現するためのプロセスと重要なポイント

BPRは業務プロセスの視点から、職務・業務フロー・管理機構・情報システムなどを再構築すること、BPRを実施することにより現状の業務フローの全体像が可視化され作業の重複や、作業のムダ、あるいは作業の非効率な部分が明らかになること、そして現在は労働人口減少や、働き方改革・DX推進が後押ししてBPRの必要性が高まっていること、を解説してきました。

ではどのようにBPRを実現していくのか、ここからはその基本的なプロセスと、プロセスを進めていくうえで重要となるポイントについて解説していきます。

全体を大きく2つのステップに分けると、STEP1では業務を可視化して現状分析を行い、課題を抽出、 そして再設計に向けたプランの策定を行います。STEP2でそのプランに基づき、業務の再設計と導入、実行と進めていきます。

BPRを実現するためのプロセスと重要なポイント01

これらの手順を進めていくのにひとりで行うのは時間も労力も膨大にかかるので難しいです。BPRはプロジェクト体制を組んで複数のメンバーで対応することが一般的です。

STEP1、STEP2の手順をプロジェクト体制で進めていく上で重要な点が2つあります。
一つは目的を明確にすること、なぜこれをやる必要があるのか、その目的やゴールをしっかり共通認識とすること、もう一つは目的を明確にして、変革することの意義をメンバーにしっかりと落とし込むことです。BPRのプロジェクトを成功に導くためにはトップが変革に向けたメッセージを発して、意識の統一、ベクトルを合わせることが必要です。トップが強力なイニシアチブで業務改革をリードしていく、これが非常に重要です。

BPRを実現するためのプロセスと重要なポイント02

この2点のうちどちらか一方でもかけていると、BPRはうまくいきません。 また、目的の明確化、変革の意義の落とし込みを怠ると、足並みがそろわず、現場に混乱をきたすことにもつながりかねません。
STEP1、STEP2の手順を進める前にしっかりとこの重要な点を意識して企画に盛り込みましょう。

目的の明確化、目的・必要性の共有を行い、プロジェクトに参画しているメンバーが共通認識を持って取り組む意欲を醸成できれば、STEP1の現状分析から課題抽出、洗い出した課題の解決策となる業務再設計プランの策定、そしてSTEP2のプランに即した業務の再設計・導入、再設計された業務の実行と進めていくことで、BPRは実現されていきます。

現状分析のポイント

BPRを実現するためには大きく二つのSTEPがあり、STEP1では業務を可視化して現状分析を行い、課題を抽出、 そして再設計に向けたプランの策定を行います。STEP2でそのプランに基づき、業務の再設計と導入、実行と進めていきますが、進めるうえで最も重要となるポイントとして目的を明確にすること、変革することの意義をメンバーにしっかりと落とし込むこと、があることを解説してきました。
目的の明確化、目的・必要性の共有を行ってメンバーが共通認識を持つことができれば現状分析から進めていくこととなりますが、現状分析が不十分だとその後のプロセスに大きく影響していきます。
ここからはBPRを実現するうえで初期に行う、それでいて最も大事なプロセスとなる現状分析について詳しく解説していきます。

業務の現状とあるべき姿のGAP、すなわち課題を抽出するためには、「業務全体の可視化」が必要になります。初期のこのプロセスが非常に重要であり、時間も労力もかかる工程でもあります。
具体的には可視化を行うプロセスのレベルを設定して、必要な情報を収集していきます。

大枠からブレイクダウンしていくように整理を進めます。

  • どんな機能なのか
  • その機能の中ではどんな活動が行われているのか
  • その活動の中で行われるタスク、個別作業にはなにがあるのか
  • そして、その作業を進めるために必要な手順は何か

これら収集、整理した情報をドキュメント化していきます。
ここでは、単にマニュアルなどの資料や実績データなどからビジネスプロセスの内容を把握する、ということだけではなく、実務担当者へのインタビューによる実地調査を行う必要もあります。なぜその業務を行う必要があるのか、また、なぜそのプロセスで行うのか、といった背景、それから、現場で起きている問題を確認するためです。
例えば、組織をまたいだ業務の場合に、受け渡しの時に非効率なプロセスが発生している、あるいはチェック工程の増加、運用変更にシステムが対応しきれておらず、その運用に合わせるための追加作業が発生しているなど、過去の経緯から、個人ごとに認識している定性的な情報、これも把握して資料やデータと照らし合わせて現状分析することで現状の理解はより深まります。

BPRを実現するプロセスの中では、この現状分析がプロジェクトの取組み自体の成功を左右してしまう、最も重要な工程です。
よくある課題として、現状分析を詳細に行わず、システムの機能ありきでCRMツールやRPAなどによる自動化などをはじめとしたシステム導入を先に進めてしまい、結果作業が煩雑になった、逆に工数が増加したなど、業務改革のプロジェクトが失敗してしまうケースです。
システムの新たな導入や、システムのリプレイスは課題解決のための一つの手段にはなり得ますが、しっかりと現状分析を行い、その機能が業務の効率化や工数削減に繋がるかを十分に検討してから導入しなくてはどんな手段も効果を発揮できません。
まずは、抜け漏れなく現状を把握・分析し、課題を明確化した上で、その課題に対する最良の打ち手が何なのか?それを検討することがBPR実現の成功への第一歩となります。

改革プランの策定は第三者の視点が重要

BPRを実現するためには業務を可視化して現状分析を行い、課題を抽出、 そして再設計に向けたプランの策定、そのプランに基づき、業務の再設計と導入、実行と進めていくプロセスを踏んでいきます。そのプロセスの中で、最も重要な工程となるのが現状分析であり、現状分析を詳細に行わないことによる弊害として、講じた手段によって逆に作業が煩雑になった、逆に工数が増加したなど、業務改革のプロジェクトが失敗してしまうことに繋がることを解説してきました。

現状分析には単にマニュアルなどの資料や実績データなどからの把握だけではなく、実務担当者へのインタビューによる実地調査を行う必要もあります。そしてそれら分析結果をもとに課題を抽出して業務改革のプランを策定してきます。
この工程においては偏った解釈をしないことが必要であり、第三者視点で俯瞰して業務プロセスを可視化するスキルとノウハウ、その可視化作業に伴う膨大な工数、講じる手段が業務の効率化や工数削減に繋がるものであるかの仮設立案・検証を行うための実績や経験も必要となり、現状の体制から実行する体制を構成しようとすると障壁もあって実現するには難しいと感じられると思います。

そういった課題を解決し、BPRによる「業務改革」を支援するBPRコンサルティングサービスを株式会社ベルシステム24が提供しております。株式会社ベルシステム24が提供するBPRコンサルティングサービスは1,300社以上の顧客のコンタクトセンターや営業代行、事務処理などのBPOサービスを手掛ける中で蓄積したノウハウやフレームワークを応用した、業務プロセスの変革を企画・実行するサービスです。企画だけではなく、実行まで網羅しているため、現状分析からプラン策定に留まらず、継続的な業務プロセスの見直しを行うことができます。

BPRコンサルティングサービスではコア業務にリソースを集中するためのノンコア業務の業務効率化やコスト削減を目指し、現状の業務分析による課題抽出、最適化のためのプラン策定から、DX推進による大幅な効率化を含む業務設計の刷新、導入・実行まで、ワンストップで提供しています。

企業が掲げる事業計画や戦略から導き出されたあるべき姿に向けて、100名以上のBPRスキルを持つ専門コンサルタントが複合的なアプローチを行うことで、実現性が高い業務改革を行うことができます。「現状分析」「課題抽出」を踏まえた「プラン策定」フェーズと、そのプランを用いた「設計・導入」からの「実行」フェーズの2段階で業務プロセス改革が実現されます。もちろん、ニーズに合わせて、必要なプロセスの一部のみを利用することも可能です。

現状分析を行ううえで第三者視点で俯瞰して業務プロセスの可視化を行えるメンバーをアサインすることが難しい、自社内だけではBPR実現プロセスを進めるための十分な工数が捻出できない、自社内に実績や経験に基づいた仮設立案・検証ができるメンバーが乏しい、などの課題によってBPRを実行できない場合は、専門のベンダーにお任せすることで自社のBPRを実現させる近道となるでしょう。

まとめ

少子高齢化に伴う労働人口減少や、働き方改革・DX推進が話題となっていることから、業務を抜本的に見直す必要性が高まり、BPRが再注目されています。
BPRを実現するためには業務を可視化して現状分析を行い、課題を抽出、 そして再設計に向けたプランの策定、プランに基づき、業務の再設計と導入、実行と進めていきますが、進めるうえで最も重要となるポイントとして目的を明確にすること、変革することの意義をメンバーにしっかりと落とし込むこと、が重要です。

そして、BPRを成功に導く第一歩は現状分析であり、この現状分析がプロジェクトの取組み自体の成功を左右してしまう、最も重要な工程となります。
現状分析を怠ることによってシステムの機能ありきでCRMツールやRPAなどによる自動化などをはじめとしたシステム導入を先に進めてしまい、結果作業が煩雑になった、逆に工数が増加したなど、業務改革のプロジェクトが失敗してしまうケースも散見されます。

現状分析には単にマニュアルなどの資料や実績データなどからの把握だけではなく、実務担当者へのインタビューによる実地調査を行う必要もあります。
この工程においては偏った解釈をしないことが必要であり、第三者視点で俯瞰して業務プロセスを可視化するスキルとノウハウ、その可視化作業に伴う膨大な工数が必要となります。
スキルやノウハウに加え第三者視点を持った人材のアサイン、膨大な工数の捻出が自社内だけで難しいと感じた場合は、BPRコンサルティングサービスを検討してみるのも一つの解決手段となり得るでしょう。

執筆者紹介

菊池 英明
菊池 英明

ベルシステム24入社後、通信系クライアントのオペレーション部門にてカスタマーサポート部門のマネージメントを約13年経験。
その後BPR担当部門に異動し、過去の豊富なオペレーション経験を活かし通信系をはじめとした様々なクライアントにおけるBPR業務および業務改革提案を遂行。
直近ではコールセンターだけではなく、営業部門・企画部門におけるBPR案件を数多く対応。
現在は本部内におけるBPR担当部門のマネージャーとしてプロジェクトの全体統括・管理を行っている。
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