CXデザインとは?
重要性やポイント、UXデザインとの違いを解説

   

この記事でわかること
  • CXデザインの基本概念
  • CXデザインが重要とされる理由
  • CXデザインを実践するためのポイント

近年、技術革新の進展とともに市場の成熟化が加速し、競合他社との差別化が重要な経営課題となっています。こうした環境において競争優位性を確立するためには、顧客が企業やサービスに対して感じる体験価値(カスタマーエクスペリエンス:CX)を戦略的に設計することが不可欠です。

このCXを最適化するための重要な要素となるのが「CXデザイン」です。本記事では、CXデザインの重要性と設計する際のポイントについて体系的に解説します

CXデザインとは? 重要性やポイント、UXデザインとの違いを解説 1

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CX(顧客体験)デザインとは

「CX」とは「Customer Experience」の略称で、日本語では「顧客体験」と訳されます。顧客体験とは、商品やサービスの認知から購入後のサポートに至るまで、顧客が企業やブランドとのあらゆる接点で得る体験価値を指す概念です。

この顧客体験を向上させるために、顧客接点全体を横断的に設計・最適化し、顧客満足度やロイヤルティの向上を目指す取り組みが「CXデザイン」です。具体的には、マーケティングやプロモーション、営業活動、カスタマーサポートなどの設計・改善が含まれます。

プロダクトがもつ価値には、性能や品質、操作性などの「機能的価値」と、その利用を通じて得られる満足感や高揚感といった「情緒的価値」という2つの側面があります。市場の成熟化により商品やサービスが飽和状態にあるなか、機能的価値による差別化は容易ではありません。

さらに、現代の消費傾向は物質的な価値を重視するモノ消費から、精神的な価値を求めるコト消費へと変化しています。そのため、多くの業界で優れた顧客体験の設計が重要な経営課題となっています。

UX(ユーザー体験)デザインとの違い

「CX(Customer Experience)」と「UX(User Experience)」は混同されがちですが、対象範囲と体験の捉え方が異なります。UXは「ユーザー体験」と訳され、商品やサービスを利用するエンドユーザーの体験価値を指します。一方、CXは「顧客体験」を意味し、プロダクトのユーザーに限らず、認知段階を含む顧客接点全体における見込み客や顧客の体験価値を対象とします。

たとえば、玩具で遊ぶエンドユーザーは子供ですが、実際に購入する顧客はその親である場合が多く、両者の体験は必ずしも一致しません。

このように、UXは特定のプロダクト利用時の体験に焦点を当てた概念であるのに対し、CXは企業と顧客のあらゆるタッチポイントにおける体験価値を含む、より広い範囲を対象とする概念です。

UIデザインとの違い

「UI」は「User Interface」の略称で、ユーザーとプロダクトの接触点を指します。具体的には、画面表示や操作方法、入力フォームなど、ユーザーが直接触れるインターフェースが該当します。UIデザインは、これらの接点を最適化し、ユーザーが直感的かつ快適に操作できるようにする重要な役割を担います。

たとえば、ITシステムの顧客満足度を高めるためにはUIの改善が重要です。UIの改善はユーザー体験(UX)の向上につながり、その結果として顧客体験(CX)の向上にも寄与します。

このように、CXは顧客接点全体における体験価値を指す最も広い概念であり、その中にプロダクト利用時の体験であるUXが含まれます。さらに、UXを構成する要素の一つとして、プロダクトとユーザーの接触点であるUIが位置づけられます。

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CXデザインの重要性

現代のマーケティング領域において、CXデザインが重要視される主な理由として、以下の2点が挙げられます。

  • 多様化する価値観や行動様式への対応顧客の価値観や購買行動が多様化するなかで、顧客接点全体を設計するCXデザインは、それぞれのニーズに柔軟に対応するために重要です。
  • 売上や収益の向上につながる顧客体験の向上により満足度やロイヤルティが高まり、継続利用や購買促進につながることで、結果として売上や収益の向上に寄与します。

多様化する価値観や行動様式に対応できる

現代は技術革新の進展に伴い市場の成熟化が進み、さまざまな商品やサービスがコモディティ化しています。さらに、既存市場の飽和により顧客ニーズは高度化かつ多様化し、製品や技術のライフサイクルも短縮化しています。

このような環境において、企業が競争優位性を確立するためには、独自の付加価値を創出することが重要な経営課題です。そのため、競合他社にはない顧客体験を提供することが求められます。

CXデザインは、顧客接点全体を設計・最適化することで多様化する価値観や行動様式に対応し、企業の競争力強化に寄与する重要な取り組みです。

売上の向上につながる

企業にとって、利益の最大化は重要な経営課題の一つであり、収益性の観点においてもCXデザインは重要です。ビジネスにおいて売上を拡大する方法は、主に「新規顧客の獲得」「リピート率の上昇」「顧客単価の向上」の3つがあります。

特に「新規顧客の獲得」は多くのコストを要する施策です。そのため、既存顧客との関係性を強化し、継続的な利用や購買を促進することが重要となります。

CXデザインは、顧客接点を最適化することで企業やプロダクトに対する評価や認知の向上に貢献します。また、優れた顧客体験の提供は顧客ロイヤルティの向上を促進し、「リピート率の上昇」や「顧客単価の向上」につながります。

このように、CXデザインは売上の最大化に寄与する重要な取り組みです。

CXデザインのポイント

CXデザインを設計する際は、顧客接点全体の体験価値を踏まえ、以下の3点を押さえる必要があります。

  • カスタマージャーニーマップの活用顧客の行動や心理の変化を可視化し、各接点における体験を整理・最適化するために活用します。
  • 顧客ニーズや行動の理解顧客の価値観や行動様式を把握し、それぞれに適した体験を設計することが重要です。
  • オムニチャネル化に対応したアプローチの設計複数のチャネルを横断した一貫性のある体験を提供するために、統合的な顧客接点の設計を行います。

カスタマージャーニーマップの活用

カスタマージャーニーマップとは、商品やサービスの認知から購買後の利用・継続に至るまでの一連のプロセスを可視化した図です。

具体的には、見込み客がどのチャネルで自社と接点を持ち、どのような商品やサービスに興味・関心を持ち、どのような行動を経て購買に至るのかを時系列で整理します。

カスタマージャーニーマップを作成する目的は、見込み客や顧客の購買プロセスを可視化し、購買心理や消費行動を客観的に分析することです。これにより、提供すべき体験価値についての洞察を得ることができます。

さらに、その結果はビジネスアイデアの創出やマーケティング戦略の立案における基盤となります。

顧客の理解

CXデザインの品質を左右する重要な要素は、顧客に対する深い理解です。事業戦略を立案するうえでは、単にターゲットを設定するだけでなく、顧客がなぜその行動を取るのかという深層心理や潜在ニーズまで把握することが求められます。

たとえ成長市場に参入しても、顧客の本質的なニーズを把握できなければ、競合他社との差別化は困難であり、継続的な成長にはつながりません。そのため、CXデザインを設計する際は、市場動向を把握するだけでなく、定量データと定性データ、さらに顧客の感情変化を組み合わせて理解することが重要です。

具体的には、アンケート、インタビュー、行動観察、カスタマーサポートへの問い合わせ内容、購買履歴などを通じて多角的に情報を収集し、その分析結果をもとに顧客インサイトを発掘します。さらに、共感マップやカスタマージャーニーマップを活用しながら仮説を検証し、商品・サービスの改善やターゲット像の再定義へと反映していくことが重要です。

オムニチャネル化に対応したアプローチを検討

市場の成熟化が進むなかで競争優位性を確立するためには、既存の枠組みにとらわれない柔軟なマーケティング戦略が求められます。特に、オフラインとオンラインの両軸で事業を展開する企業にとって重要となるのが「オムニチャネル戦略」です。

オムニチャネル戦略とは、企業と顧客の接触点となるあらゆるチャネルやメディア、データを連携・統合し、一貫した顧客体験を提供するマーケティング戦略を指します。

たとえば、近年のアパレル業界ではECサイトの拡大に伴い、オンラインチャネルの売上が増加しており、実店舗との役割分担が進んでいます。こうした状況においても売上を拡大している企業は、実店舗とオンラインの垣根にとらわれず、複数のチャネルを横断して顧客接点を創出している点が特徴です。

デジタル化が加速する現代において顧客から選ばれるためには、インターネットの戦略的な活用に加え、オフラインとオンラインを横断したシームレスな顧客体験の提供が求められます。CXデザインを推進するうえでも、オムニチャネルへの対応は不可欠です。

まとめ

「CX」は「Customer Experience」の略称で、日本語では「顧客体験」と訳されます。顧客体験とは、顧客が企業やブランドとのあらゆる接点で得る体験価値を指す概念です。

企業が競争優位性を確立するためには、顧客接点全体を通じて一貫した体験を設計・最適化するCXデザインが重要です。なかでも、顧客との直接的な接点となるコンタクトセンターは、顧客満足度やロイヤルティに大きな影響を与える重要な要素の一つです。

こうした顧客接点の品質向上を実現する手段として、クラウド型コールセンターシステム「BellCloud+®」の導入が有効です。BellCloud+®は複数拠点の統合や業務効率化を支援する多彩な機能を備えており、次世代型コンタクトセンターの構築と優れた顧客体験の提供を支援します。

CXデザインの推進と顧客体験の向上を目指す企業にとって、BellCloud+®の導入は有効な選択肢です。

参照:https://www.cloud-contactcenter.jp/bellcloud-plus

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