CDPとDMPの違いは?それぞれの特徴と必要性、用途を徹底解説

 2025.01.24 2022.09.13

CDPとDMPは同じデータプラットフォームではあるものの、CDPは自社データ、DMPは第三者企業のデータを主に扱うなど、取得できるデータの種類や活用方法に違いがあります。
本記事では、同じデータ基盤であるCDPとDMPの違いや、それぞれの特徴と必要性、さらには活用できる用途などについて解説します。

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CDP(カスタマーデータプラットフォーム)とは

CDPとは、Customer Data Platform(カスタマーデータプラットフォーム)のことで、社内の多様な情報システムから集めた顧客ひとり一人のデータ(1st partyデータ)を統合し、管理して一元化するデータ基盤のことです。
そもそも1st partyデータとは、オフライン・オンライン問わず自社が持つ顧客データのことを指します。1st partyデータは、自社で集めたデータであることから信頼性があり、データ収集においてもプライバシーリスクが低いことが特徴です。
一方、CDPと同じ機能を持つデータ基盤として、プライベートDMPと呼ばれるものがあります。ほぼ同義語と認識されていますが、CDPが詳細な個人情報に特化している反面、プライベートDMPは社内の幅広いデータを統合するため、より広義な意味を持ちます。

CDPに格納される1st partyデータは、顧客の氏名や住所、性別などの基礎データに加えて、検索履歴やWebサイトを訪れたログなどの行動履歴も含まれます。CDPにより社内に散らばっていたデータが統合されることで、点であった顧客データが線になり、顧客への深い理解につなげられます。

CDPの特徴と必要性

CDPの特徴は、社内の多種多様なデータを顧客一人ひとりに特化して統合し、一元化できることです。具体的には、住所・氏名・生年月日・電話番号・メールアドレスなどの基礎データやWebサイトやアプリなどあらゆるメディアの行動履歴、顧客の購買データなどが集められ、統合されます。個人データが行動データと紐づけられることから、個人を特定した情報が集まり、より深い顧客のニーズを分析できます。さらに、データの保存期間も基本的に制限はありません。

CDPが必要とされる理由には、チャネルの多様化によるデータのサイロ化が挙げられます。Webサイトやアプリ、広告など、インターネット上にはさまざまなチャネルが複雑に入り組み、それぞれを使い分けているユーザーも少なくありません。この場合、ただデータを収集しただけでは複数人として認識される可能性があります。そのため、CDPによって統合し個人データに紐づけて管理できることは、マーケティングや顧客対応などのあらゆる場面で役立ちます。

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DMP(データマネジメントプラットフォーム)とは

DMPとは、Data Management Platform(データマネジメントプラットフォーム)のことで、オープンDMPとも呼ばれます。DMPとはいえ、CDPの項目で触れたプライベートDMPとは異なり、さまざまなデータ提供企業が保有するデータ(3rd Partyデータ)を蓄積し、管理するプラットフォームです。そもそも3rd Partyとは、第三者という意味であり、3rd Partyデータとは第三者が持つデータを指します。自社とは直接関係のない、データ収集を専門とする企業から得るデータのことです。

そのため、オープンDMPで収集できるデータは、自社では取得できないWebサイトの検索・訪問履歴・年齢・性別・居住地などの属性データです。これらは、CookieやデバイスID、IPアドレスなどの匿名情報で構成されています。

DMPの特徴と必要性

オープンDMPの大きな特徴は、インターネット上に蓄積されている不特定多数の属性データおよび行動データの収集・管理です。外部データを取得することから、個人を特定できる術はありません。また、オープンDMPで収集できるデータは、競合他社も同じように取得できます。そのため、オープンDMPで取得したデータのみではマーケティング施策においての競争優位性を保つことは難しいでしょう。加えて、不特定多数の膨大なデータであるため、精度は見極めにくいという側面があります。一方で、自社が保有していないデータが蓄積されているため、活用次第では新規顧客の開拓に適しているプラットフォームです。

CDPとDMPの違いとそれぞれに最適な用途

CDPとDMPはどちらもデータを収集して統合、管理するデータ基盤です。しかし、収集できるデータの種類や向いている活用方法に違いがあります。

CDPは、主に顧客一人ひとりに特化したデータを集めて分析できることが強みです。信頼性の高い1st partyデータであり、詳細な行動データや購買情報を個人に紐づけて分析できることから、パーソナライズしたOne to Oneマーケティングで成果を上げられます。さらに、営業活動における情報収集にも効果的です。

一方、DMPは個人識別ができないものの、不特定多数の膨大な行動データから新規顧客開拓のための広告配信などへの活用に適しています。また、年齢・性別などの属性データを得られることで、セグメント別に適切なアプローチが可能です。

ただし、CDPもDMPのようにグルーピングしてセグメント分けをし、広告配信に活用することもできます。CDPとDMPは、自社の課題に適した施策をもとにして使い分けることが大切です。

CDPが近年注目を集めている理由

上記において、CDPとDMPの使い分けについて解説しましたが、近年は多くの企業でCDPの需要が高まっています。その理由には、インターネットの発展による顧客の価値観の変化や購買行動の変化が挙げられます。あらゆる情報を手に入れられる環境が広がり、支払い方法やサービス形態の複雑化したことから、従来のマーケティング手法では成果が上げられなくなりました。

そのため、近年のマーケティング手法は顧客一人ひとりに対応するOne to Oneマーケティングが主流になっています。CDPによって分析されたデータからは、顧客のより深いニーズを汲み取れます。顧客に寄り添った対応が実現できることから、さらなる需要が高まっています。

CDPを活用した顧客対応には「次世代パーソナライズド・コンタクトセンターサービス」

CDPを活用した顧客対応に最適なのは、「ベルシステム24」が提供する「次世代パーソナライズド・コンタクトセンターサービス」です。トレジャーデータのコンタクトセンター向けプラットフォーム「CDP for Service」を基盤として、Webサイトの検索・閲覧などの行動データや店舗・ECなどの購買データを活用し、コンタクトセンターの顧客対応業務の品質を高めます。

近年の顧客ニーズの多様化により、従来のマーケティング手法では成果が得られにくくなりました。そのため、顧客ひとり一人に合わせたOne to Oneの手法が不可欠な要素です。「次世代パーソナライズド・コンタクトセンターサービス」により多種多様な顧客のデータを分析することで、顧客ごとのパーソナライズしたアプローチが実現できます。顧客満足度向上に貢献し、LTV最大化も期待できます。

まとめ

CDPは、顧客個人に特化した基礎データとして自社内で散在する行動データなどの多様なデータを収集し、統合・管理・分析できるシステムです。一方、DMPは不特定多数の膨大なデータを管理します。近年は顧客ニーズの把握に最適で、DMPよりOne to Oneマーケティングに効果的なCDPの需要が高まっています。

「ベルシステム24」が提供する「BellCloud+」や「次世代パーソナライズド・コンタクトセンターサービス」はコンタクトセンターにおけるパーソナライズした顧客対応に効果的です。導入から運用まで、トータルサポートが可能なベルシステム24のサービスをぜひご検討ください。

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