オムニチャネルにおけるコンタクトセンターと他部門・店舗の連携

 2020.07.31  コンタクトセンターの森

従来の電話での問い合わせが中心だった「コールセンター」は、スマートフォンやチャットツールなどの普及を背景に「コンタクトセンター」に進化しました。チャネルが多様化し、全チャネルを統合したオムニチャネルでの顧客コミュニケーションでは、部門間や店舗連携が重要になっています。その考え方や具体的方法についてご紹介します。

オムニチャネルにおけるコンタクトセンターと他部門・店舗の連携

注目される「オムニチャネル」という考え方

オムニチャネルとは、店舗とオンラインストアのように、顧客とのあらゆる接点となるチャネルを統合し、どのチャネルにおいても同じクオリティのサービスや利便性を提供することを指します。店舗やオンラインストアのように一対多の場合だけでなく、電話やメール、チャットなど個々の対応チャネルにおいても一貫した顧客体験を提供する考え方です。

似たような考え方として「マルチチャネル」があります。複数の接点があることは共通していますが、各チャネルはそれぞれが独立して顧客とのコミュニケーション戦略などを最適化します。複数のチャネルがあるものの、統合まではされていないのがマルチチャネル、複数のチャネルが連携しながら顧客とのコミュニケーションを叶えているのがオムニチャネルと区別すると分かりやすいでしょう。

コールセンターの時代からコンタクトセンターの時代へ

特に消費者向けのビジネスにオムニチャネルが浸透している動きに合わせて、昨今ではコールセンターも「コンタクトセンター」化しているといわれています。

まず、単純な顧客とのコミュニケーション手段は、従来からあった電話やメールだけでなく、現代ではチャットをはじめ、さまざまなアプリで問い合わせが可能になってきました。いわゆる「お客様相談室」や「顧客相談窓口」は電話での問い合わせがほとんどだったため、「コールセンター」と呼ばれていましたが、顧客との「コンタクト」の手段が多様化したため、「コンタクトセンター」という名称に変更されつつあるのです。

技術の進展などで時代が進化したことで、消費者の価値観にも変化が見られています。従来はサービスや商品そのものに価値を置いていた顧客ですが、モノの溢れる現代において、サービスや商品の「購入体験」も重視するようになりました。そのため、企業との継続的なコミュニケーションも価値のある大切なものへと変化しています。そのコミュニケーションにおいて、どのチャネルであれ一定の品質を提供することがコンタクトセンターに求められているのです。

コンタクトセンターに求められる他部門・店舗との連携

消費者とのあらゆるコミュニケーションチャネルを束ねるコンタクトセンターですが、コンタクトセンター単体でその役割を果たせばよいわけではありません。貴重な消費者の声を企業のマーケティング担当者にしっかりフィードバックするなど、他の部門や店舗との綿密な連携をすることで、消費者の声は初めて有意義なものへと昇華するのです。

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連携の重要性

コンタクトセンターが他部門や店舗と連携する重要性は、大きく分けて2つの理由によります。
まず、コンタクトセンターとして顧客に適切な対応をすることが挙げられます。そのためには、顧客の困っている点やニーズについて正確に把握したうえで対応することが必要です。そのうえで、対応方針について、企業本部とも連携のうえ、各コンタクトセンターが足並みを揃えなければなりません。これによって、顧客対応のナレッジが本部に集積することになり、対応品質の向上や対応マニュアルのアップデートを全社的に行いやすくなるのです。

2つ目は、企業のサービスや商品の品質向上のためには、消費者にもっとも近い位置でコミュニケーションを取るコンタクトセンターからのフィードバックが非常に重要になることが挙げられます。コンタクトセンターは単に顧客に近いだけでなく、実際に商品やサービスを利用した消費者の生の声が集中する部門です。これらの声をマーケティング部門や商品開発部門、あるいは店舗のスタッフと連携することで、よりよいサービスの開発や提供につながります。

考えられる連携の形

では、具体的にどのような形でコンタクトセンターと部門間、あるいは店舗との連携を取ればよいのでしょうか。

もっともイメージしやすいのが、顧客からコンタクトセンターに届けられたクレームや問題を、企業の営業・マーケティング部門や商品開発部門にフィードバックすることでしょう。組織によっては、営業が商品やサービスを売ったら、そのまま顧客との関係が途切れてしまうケースも多くあります。これでは実際の使用感や顧客のニーズを知ることができません。このような組織において、コンタクトセンターが連携するうえで果たす役割は非常に大きいです。サービス改善や新商品の開発が顧客のさらなる満足度を呼び寄せ、コンタクトセンターへのクレームが減るという好循環も生まれます。

連携にあたり押さえるべきこと

部門間で共通認識を持つことで本当の顧客ニーズを集約することができます。たとえば、商品を開発・製造するうえで、その商品やサービスを提供するターゲットがどのような人なのかを設定することはたいへん大切なステップです。けれども、このことを商品開発に携わったマーケティング部門や、営業戦略を考える営業部門でターゲットを理解していても、顧客との直接的な接点となるコンタクトセンター部門ではぼんやりとした認識しか持ち合わせていないこともあるでしょう。

この場合、コンタクトセンターの担当者は顧客が抱える真のニーズを引き出すコミュニケーションができず、マーケティング側が求める十分なフィードバックを得られません。このような事態の解決には、お互いに顧客情報を共有しながら、狙うべきターゲット像について連携することが大切です。

また、共通認識の点では企業全体としての統合的な戦略とその戦略における各部門の役割を相互に理解することが必要です。これにより、連携の相乗効果を高めることができます。

認識だけでなく、各部門が共通したプラットフォームのなかで活動を行うことも大切です。特に、顧客管理システムなどは各部門の特性に合わせて最適化され、ばらばらなプラットフォーム上で行われていることもあります。これでは、シームレスな連携は困難です。連携にあたり、全体として統合され共通したプラットフォームを導入することは非常に便利な場合が多く、後々さまざまな効果を生み出していくことでしょう。

円滑に連携するための施策

連携体制を整え、ターゲットなどについて部門間で共通認識を持つには、やはり組織体制を適性化する必要があります。商品開発、マーケティング、営業、コンタクトセンターのように縦割りにするのではなく、サービスを受ける顧客視点でシームレスな組織構造を変えてしまうのもひとつの手段でしょう。そのうえで、部門に応じた役割ごとに動いていくことが大切になります。

また、体制面も含めてより効果的な連携を可能にするのが、全体統合されたITシステムの導入です。部門ごとにシステムを導入するのではなく、各部門の情報を一括でまとめられるシステムを導入することで、顧客単位でシームレスな情報連携が可能になります。これにより、たとえばコンタクトセンターで顧客対応をする際に、営業との接点履歴や店舗への来店情報をスムーズに引き出せれば、対応の幅はぐっと広がることでしょう。

顧客も安心してコンタクトセンターの担当者とコミュニケーションを取れるようになる副次的な効果も生まれます。このようにコミュニケーションが効率化されるため、コンタクトセンターとしてもより本質的なニーズに関するヒアリングなどの時間を増やすことが可能になるのです。

まとめ

コンタクトセンターは、顧客とさまざまなチャネルでコミュニケーションを取る、組織において重要な役割を担っています。単なる問い合わせ対応ではなく、企業の新しいビジネスやサービスを開発する起点にもなるのです。そのためには、他部門や店舗との連携が重要です。システムの導入も含め、よりシームレスな連携を取れるようにしましょう。

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