VOCとは?コンタクトセンターにおける課題と活用のポイント

 2021.02.02  コンタクトセンターの森

コンタクトセンターを適切に運用し、顧客満足度の向上や利益の拡大につなげるには、VOCの活用が欠かせません。しかし、現実にはVOCを活用できていない企業が多いのも事実です。本記事では、VOCの重要性やコンタクトセンターにおける活用方法を解説します。

VOCとは?コンタクトセンターにおける課題と活用のポイント

顧客の声を理解「VOC」とは

「VOC」とは「Voice of Customer」の頭文字を取った言葉で、顧客の声を意味します。コンタクトセンターに寄せられる問い合わせやクレームをはじめ、顧客の声は商品やサービスに関するアンケート、ECサイトや口コミサイトへのレビューなどはすべてVOCに該当します。

VOCは、企業が商品やサービスを改善したり、接客品質や顧客満足度を向上させたりする上で必要不可欠なものです。

しかしながら、企業経営者やIT担当者、コンタクトセンター責任者の中には、VOCの重要性を理解していない方も少なくありません。冒頭でも説明したように、コンタクトセンターを適切に運用し、企業の利益につなげるにはVOCの活用が欠かせないことを理解しておきましょう。

コンタクトセンターでVOCが大切な理由

VOCには、自社の商品やサービス、企業姿勢、接客品質などに対する率直な感想や意見が含まれています。ときには手厳しいクレームとなるケースも少なくありませんが、そのような情報にこそ商品やサービスの改善に活かせるヒントがたくさん詰まっているのです。

企業が継続的に発展し、利益を拡大していくためには、商品やサービスの改善が欠かせません。また、消費者のニーズを先読みし、常に新しい価値を創出していくことも求められます。

顧客からの声に真摯に耳を傾け、商品やサービスの改善に活かせば、顧客満足度の向上にもつながります。問い合わせやクレームの内容から、新商品やサービスのアイデアが誕生する可能性もあります。

しかしながら、商品やサービスに不満や要望があるとしても、すべての消費者がそれを企業に伝えてくれるわけではありません。通常は黙って利用を止め、他社の商品やサービスに移ってしまいます。だからこそVOCは貴重であり、そのVOCが集まる場所が顧客の窓口たるコンタクトセンターなのです。

VOC活動における課題とは

すでに多くの企業がVOCの価値を重視し、商品やサービス改善のために活用しています。ただ、重要性は理解しているものの、VOC活動においてさまざまな課題が発生し、うまく活用できていないケースも目立ちます。よくある課題を以下にまとめました。

顧客の声・クレームを収集できてない

コンタクトセンターに寄せられた情報をビジネスに活かすには、それらの一つひとつを漏らさず記録しなくてはなりません。しかし、現実にはオペレーターが目先の対応に手いっぱいで、そこまで手を回せないケースも多く見受けられます。これでは宝の持ち腐れです。

このような状況に陥ってしまう理由としては、顧客の声を適切に保存するシステムを構築できていないことが挙げられます。メールやチャットからの問い合わせであれば、その内容をテキストで残しておけますが、電話の場合は通話内容を録音しておくことはもちろん、会話をテキストに変換して記録できるシステムなども必要になるでしょう。

そもそもVOC分析に足るだけの顧客の声が集まらない場合、窓口のチャネルを見直す必要があるかもしれません。特にSNSネイティブと呼ばれる若い世代の方は、電話によるコミュニケーションを苦手とする傾向があり、電話窓口だけでは十分な量の意見を集められない可能性があります。

こうしたことも踏まえ、電話のみならず、メールやチャット、SNSなど、複数の窓口チャネルを設置し、貴重な意見を漏らさずすくい取る体制づくりが必要です。

情報の管理方法が適切でない

多くのVOCを収集してはいても、それらの情報を適切に管理できていないと意味がありません。顧客の声を集めるのは、あくまで今後のビジネスに活かすためであり、情報の収集が目的ではありません。集めたVOCはきちんと運用する状態にしていないと活用できないのです。

顧客の声を集めることだけに注力していると、こうした事態に陥ってしまいます。対処法としては、コンタクトセンターに寄せられる意見を基幹システムなどで一元管理し、全社規模で共有できる仕組みの整備などが有効です。

また、顧客から寄せられる意見や要望は、緊急性や重要度において幅があります。これらをひとまとめにして管理してしまうと、その後の分析の効率が悪化し、結果的に今すぐ着手すべき事案への対応が遅れ、余計なクレームに発展しまうリスクも孕んでいます。そうしたトラブルを回避するためには、集まった情報を重要度やカテゴリー別に分類して保存するなどの工夫が欠かせません。

収集した情報を分析・活用できない

情報を集められる体制と適切な管理システムを構築しているにもかかわらず、ビジネスに活かせていないケースも少なくありません。先述したように、VOC活動は情報を集めることが目的でなく、「今後のビジネスに情報を活かし、利益の拡大につなげること」が最大の目的です。

情報を活用し切れない理由はいくつか考えられますが、一つには経営陣やIT担当者がVOCの重要性を理解していないことが考えられます。ビジネスが順調なときほど顧客の声に耳を傾けることを疎かにしてしまいがちですが、こうした企業の姿勢はいずれの顧客離れを招くでしょう。

一方でVOCの重要性を理解していても、具体的な分析の手法がわからず、情報を無駄にしている可能性も考えられます。この場合、寄せられた情報に目は通すものの、内容を検討して改善策を練る段階にまで至りません。

このような課題を抱えている企業では、まずは経営陣やIT担当者、コンタクトセンター責任者などがVOCの重要性を理解することが先決です。そのうえで情報の収集および分析方法を確立させ、どうすれば商品やサービスの改善に活かせるかを考える必要があります。

VOCの収集・分析方法について

情報の収集と分析にもいろいろな方法があります。代表的な方法をいくつか紹介するので、取り組めるものから始めてみましょう。

VOCの収集方法

VOCの収集において大切なのは、一つのチャネルに固執しないことです。コンタクトセンターを設けているとしても、そこだけで情報収集を完結しようとせず、複数のチャネルを用いて顧客の声を集めましょう。

コンタクトセンターに寄せられる電話以外では、メールやLINEによる収集方法が挙げられます。企業の公式メールアドレス、公式LINEのアカウントを公開し、いつでも情報を受け入れられる体制を整えておきましょう。

スマートフォンが普及した現代におけるVOC活動においては、SNSの活用も効果的です。企業外部のソースであるSNSには、商品やサービスに関する率直な口コミが投稿されているほか、ダイレクトなやり取りによって顧客や見込み客のリアルな声を収集できます。

ただし、SNS上で得られるVOCの量は膨大です。人の手でそれらの属性を分類することは難しいため、専用の分析ツールなどを活用するとよいでしょう。

このように電話やメール、チャット、SNSなど複数の方法を組み合わせれば、効率のよい情報収集が可能となります。

VOCの分析方法

顧客のニーズは多様化しています。一口にVOCといっても、意見やクレーム、要望など、その性質はさまざまです。そこでまずは、集めた情報を属性ごとに分類しなければなりません。重要度や緊急度、ジャンルごとに整理しておけば、分析のスピードを速めることにもつながります。

分類したデータは関係のある部署に共有し、それぞれの部署において顧客が何を求めているのか、何に不満を抱いているのかを読み取ります。この際、多数派の意見にばかり意識が向きがちですが、少数派の意見にも、迅速に対応すべき重要な問題が含まれていることもありますので、注意しましょう。

寄せられる情報が少なければ一つひとつの意見に目を通すこともできますが、情報量が多くなるとそれも困難です。必要に応じてAIによる音声認識や、大量のテキストデータを自然言語解析によって分析し、単語の出現回数や相関関係から有益な情報を取り出すテキストマイニングツールのような専門ツールの導入も検討してみましょう。

まとめ

企業の継続的な発展と利益の拡大を実現するためには、VOCの活用が不可欠です。まずはVOCの重要性をきちんと理解し、適切な収集と管理、分析方法を確立しましょう。その上で分析した情報から課題や改善点を見出し、今後のビジネスに活かしていくとよいでしょう。


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