コールセンター業務におけるインバウンドとアウトバウンドの違いとは?

  2022.04.12     2024.12.24

「コールセンター業務=電話対応」というイメージを抱いている方は多いことでしょう。たしかに間違いではありませんが、コールセンター業務には着電への対応以外にも、架電による案内やメールの返信など、さまざまな仕事があります。本記事では、コールセンター業務におけるインバウンドとアウトバウンド、双方の違いを中心に解説します。

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ビジネスにおけるコールセンターの役割

企業におけるコールセンターは、顧客との橋渡しをする重要なポジションです。企業の窓口として存在しており、顧客や見込み客との接点がもっとも多い部署といっても過言ではないでしょう。

コールセンターの役割は、顧客とコミュニケーションをとり、最終的に企業の利益となるよう誘導することです。クレームへの対応や商品・サービス案内など、顧客の利益を優先しているように見えますが、これらはすべて自社に利益をもたらすために行われています。

オペレーターの対応がダイレクトに利益へ直結するケースは少ないかもしれません。しかし、丁寧な案内をすることで、「この会社で購入したい」と感じてもらえる可能性があります。また、アポイントをとり、そこから購買につながるケースも十分考えられるでしょう。

このように、企業におけるコールセンターは、顧客との接点創出やアポ設定など、重要な役割を担っていることは間違いありません。それを踏まえたうえで、次項からはコールセンターの主だった業務についてご紹介します。

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コールセンターのおもな業務とは?

コールセンターの業務は一言でいうと、企業の窓口となり電話やメールで顧客対応することです。大きく分けると「インバウンド」と「アウトバウンド」の2種類の業務があり、それぞれ担う役割や具体的な業務内容が異なります。以下で詳しく見ていきましょう。

インバウンド業務

インバウンド業務とは、顧客から電話やメールで寄せられた問い合わせへの対応をいいます。一般的なコールセンターのイメージといえば、おそらくこのインバウンド業務ではないでしょうか。

自社の顧客以外にも、広告やホームページで商品・サービスを知った方が問い合わせをしてくるケースも少なくありません。扱っている商品・サービスの種類や使い方、契約に関する問い合わせなどのほか、クレームへの対応もインバウンド業務に含まれます。

丁寧な対応を心がければ、顧客や見込み客によい印象を与えられ、商品やサービスの購入・契約に結びつく可能性があります。既存客に寄り添った対応を徹底し、流出を回避できるのもメリットといえるでしょう。

一方、イレギュラーな問い合わせが寄せられることもあり、オペレーターによっては対応できない可能性があります。結果として、顧客に不満を抱かれるおそれがあるため、注意が必要です。

アウトバウンド業務

コールセンターにおけるアウトバウンド業務とは、オペレーターが顧客や見込み客に電話をかけ、アプローチすることを指します。インバウンドが「受け」の業務とすれば、アウトバウンドは「攻め」の業務といえるでしょう。

対象となるのは、自社の既存顧客や見込み客です。BtoBであれば、顧客となりうる法人にもアプローチをします。新商品やサービスの案内や、契約期間が満了に近づく旨の案内、アンケート調査、テレアポなどが代表的な業務です。

アウトバウンド業務のメリットは、休眠顧客にもアプローチできることです。積極的に接点をもつことで、他社への流出を食い止められ、再び自社に利益をもたらしてくれる可能性があります。また、新たな見込み客を創出したり、消費者のニーズをリサーチしたりできる点もメリットといえるでしょう。

ただ、自社から一方的に電話をかけるため、顧客にネガティブな印象を与えるおそれもあります。忙しくしている時間帯に電話をかけたり、不要なものを案内したりすると、クレームに発展する可能性もあるため、注意しなくてはいけません。

コールセンター業務を効率化するには?

コールセンターのオペレーターは、毎日大勢の顧客に対応しています。生産性を高め、より成果につなげるためには、業務の効率化が欠かせません。以下では、コールセンター業務の効率化につながるアイデアをいくつかピックアップしてご紹介します。

CRMツールの導入

CRMツール」とは「顧客管理システム」を指します。顧客の基本情報を管理でき、属性ごとのセグメントや過去の取引履歴など、さまざまな情報の登録・管理が可能です。

CRMで顧客情報を一元管理すれば、業務の効率化が見込めます。さらにCTIシステムとも連携すれば、顧客情報をスピーディーにモニターへ反映できるため、その都度情報を探す必要がありません。顧客を待たせる心配もなく、今まで以上にスムーズな対応が可能になるでしょう。

また、CRMを活用すれば、顧客が直近でいつ自社の商品・サービスを購入したかがわかります。この情報があれば、オペレーターは常にベストなタイミングでアプローチできるのです。前回の取引履歴から分析し、必要なタイミングを算出できれば、顧客が求めるタイミングで電話をかけられるため、不快にさせる心配もありません。

KPI管理

「KPI」とは「Key Performance Indicator」を略した言葉で、日本語では「重要業績評価指標」を指します。企業や部署における最終的な目標を達成するための業務が、滞りなく行われているかどうかを定量的に評価する管理手法です。

KPIのメリットは、オペレーターの目標を可視化できることです。目標を達成するために、自身が何をすべきかを理解できるため、業務効率化につながります。KPIでは目標を数値で設定するため、公平な評価につながるのもメリットといえるでしょう。

コールセンターであれば、たとえば新規獲得リード数や受注数、通話時間、商談化数などが設定項目として考えられます。また応答率や放棄呼率、稼働率、平均処理時間などもよく用いられる項目です。

チャットボットツールの導入

現在では、コールセンター向けのチャットボットツールがいくつもリリースされています。チャットボットツールを導入すれば、頻度の高い問い合わせへ自動的に回答してくれるため、業務効率化やオペレーターの負担軽減などを実現できます。

よくある相談や簡単な問い合わせをツールに任せ、オペレーターは難易度の高い質問に対応するのが賢い使い方です。混線を回避できるため、顧客を待たせるケースも少なくなるでしょう。また、チャットボットツールは24時間365日稼働してくれるため、機会損失の防止も可能です。

ツールの中には、ボットが自動で対応しつつ、ユーザーの回答次第でオペレーターへ転送してくれるものもあります。このようなタイプなら、必要に応じてオペレーターが迅速に対応でき、対応品質を高められるでしょう。

コールセンター・コンタクトセンターを導入するメリット

コールセンターやコンタクトセンターを導入することで、顧客との接点を増やせます。丁寧な対応を心がければ、顧客満足度も高められ、商談数の最大化にもつながるでしょう。

自社に顧客対応専門の部署がない場合、コア業務を担う従業員が対応にあたらなくてはなりません。このようなケースでは対応品質にばらつきが生じてしまい、顧客満足度を下げてしまうおそれがあるうえ、主力業務に割くリソースも少なくなってしまうでしょう。

顧客満足度を高め、商談数を最大化させるには、コールセンターやコンタクトセンターの導入がもっとも現実的です。この機会に、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

コールセンター業務にはインバウンドとアウトバウンドがあり、それぞれ担当する業務が異なります。ただ、最終的な目標が、顧客満足度の向上や商談数の増加にあることは違いありません。

自社にコールセンターを導入するのなら、CRMやCTIなどのITツールの活用も視野に入れてみましょう。近年ではCRMやSFAの機能を備えたツールもあります。幅広い領域をカバーしているため、コールセンター設置後の業務効率化も実現できるでしょう。

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