コールセンターにFAQシステムを導入するメリットについて解説!

 2022.04.07  2024.04.23

コールセンターの対応コスト削減に有用なFAQシステムは、業務効率化だけでなく、顧客満足度の向上にも有用です。検索性や情報の更新に十分な配慮をして設計すれば、さまざまなメリットが期待でしょう。また、FAQシステムとCRMを連携して、これまで以上に優れた顧客体験を提供できるようになればファン化の促進も望めます。

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コールセンターにおけるFAQシステムとは?

FAQシステムとは、よくある質問とその回答をまとめ、ウェブサイト上で検索できるようにしたシステムです。多くの顧客が抱きやすい疑問を網羅することで、顧客はウェブサイト上の検索で素早く問題を解決できるようになります。近年、多くのコールセンターにおいて課題となっている業務効率化の促進、オペレーターの負担軽減、顧客満足度の向上をかなえるシステムとして必要性が高まっているようです。

FAQシステムの種類

FAQシステムには、顧客向け・社内向け・オペレーター向けの3種類があり、それぞれ特長が異なります。

顧客(社外)向けFAQシステム

自社商品・サービスを利用しているユーザーを対象に、コーポレートサイト内のコンテンツとして設置するシステムです。有効性を高めるために、あらゆるリテラシーレベルを想定しておく必要があります。

社内向けFAQシステム

日常的な業務における質問と回答を集約することで、効率化を図るシステムです。人事上の手続きや社内システムの使い方について、FAQシステム上で回答できるようにしておけば、担当者は業務を中断することなく自分の抱えるタスクに集中できるでしょう。

オペレーター向けFAQシステム

コールセンターにおける電話応対のマニュアルや基本的なFAQの検索など、オペレーター業務を支援する機能を搭載したものです。CRMと連携して利用するなど、カスタマイズして使われるケースも多くあります。

いずれのFAQシステムを導入する場合でも、ユーザーの使いやすさを意識した運用が求められます。古い情報を放置してしまったり、顧客から寄せられたフィードバックが反映されていなかったりすると、思うような効率化にはつながりません。メリットを最大化するために、FAQを最適な状態で維持する仕組みも重要です。

コールセンター向きのFAQシステムを導入する目的

FAQシステムには、リソース不足の解消や社員教育の負担を軽減するといった役割もあります。人材不足や離職率の高さが深刻化しているコールセンターでは、オペレーターの採用と育成、多様化する問い合わせにどのように効率よく対応していくかが課題となっています。企業と顧客の接点であるコールセンターに届く問い合わせには、短時間で解決できる簡単なものから、専門的な知識を要するものまで多種多様です。

優秀なオペレーターを育成するのは、決して簡単なことではありません。しかし、FAQシステムを活用してノウハウをスムーズに共有できるようになれば、経験の浅いオペレーターでも一定レベルの対応品質を維持できるようになります。過去の問い合わせ対応をナレッジ化することで素早く対応できるようになれば、顧客をたらい回しにするような事態も避けられます。

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コールセンターにFAQ システムを導入するメリット

リソースの強化戦略にも有効性の高いFAQシステムは、保留時間の短縮や処理時間の削減をはじめ、データ活用によるマネジメントの強化と運用体制の見直しにも有用です。オペレーターの仕事に対する意欲向上を引き出すとともに、リピーターを獲得できる可能性も高まるでしょう。

オペレーターの負担軽減

FAQシステムを活用して顧客自身がウェブサイト上で問題解決できる数を増やせれば、コールセンターに寄せられる電話やメールの件数は自ずと低減します。毎日同じような質問に対して繰り返し対応する必要がなくなるため、オペレーターの負担軽減と業務の効率化が実現します。また電話対応の際にも、顧客があらかじめFAQで問題に対する知識を付けた状態であれば、説明の内容を理解してもらいやすく対応時間の短縮が期待できるのです。

情報共有の簡易化

個人の持つ知識や経験で得たノウハウを収集して、オペレーター同士がスムーズに情報共有できる環境を整備すれば、業務の効率化が図れます。顧客の抱えるさまざまな問題にスムーズに対応するためには、情報の共有が欠かせません。ナレッジ化は属人化の解消にも効果的です。

オペレーターによって回答が異なったり、納得できる回答がなかなか得られなかったりすると、顧客は混乱してしまい不満につながる可能性が高まります。FAQシステムを用いれば、ノウハウの共有により対応の均一化を図れます。個別に対応したフローのナレッジをFAQに追加するなどルール化すれば、経験の浅いオペレーターでも正しい手順に沿って対応していけるようになります。

顧客満足度の向上

問い合わせが混み合う際に感じる負担は、オペレーターだけが感じるものではありません。電話がなかなかオペレーターにつながらず、待ち時間が長くなれば顧客にも負担が生じます。なかなか問題が解決できない状況が続けば、顧客満足度の低下も引き起こしかねません。デジタル化の進んだ現代では、電話よりもインターネットで迅速に自己完結したいというニーズが拡大しています。

FAQシステムを設置する際には、検索性や顧客が求める詳細な回答を用意しておくといった配慮も忘れてはなりません。顧客が最小限の手間をかけるだけで自己解決できる割合を増やせれば、顧客満足度の向上に結びつきやすくなります。さらに、電話での問い合わせ件数が減少すると、コールセンターの混雑は緩和されて保留時間の短縮が実現するのです。

コールセンターの品質向上ならCRMもおすすめ

大量の製品・サービスがあふれる現代の市場において、品質・機能・デザインといった特徴だけで差別化を図るのは困難になってきました。そのため、ビジネスを維持・継続していくために、新規顧客の獲得よりも既存顧客へのフォーローを充実させるマーケティング戦略が活発化しています。

コールセンターで蓄積する情報には、リピーター化の促進に必要な多くのヒントが含まれているのです。ここでは、CRMの必要性やコールセンターとCRMの関係性について詳しく解説します。

CRMとは?

CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客に関するあらゆる情報を一元管理するシステムです。日本語では「顧客関係管理」と訳され、顧客との良好な関係性を構築・維持するために用いられています。インターネットやスマートフォンの普及に伴い、顧客側の能動的な情報収集が可能となった現代では、顧客ニーズの目まぐるしい変化と多様化に対応していかなくてはなりません。

また、国内市場は飽和状態にあるため、いかに自社の強みを打ち出していくかも大きな課題となっています。企業のマーケティング活動においても、顧客一人ひとりに適したアプローチが求められるため、顧客情報の分析に有用なCRMを導入する企業が増えていると考えられます。

コールセンターとCRMの関係

顧客の基本情報に加えて、コールセンターに寄せられたあらゆる意見を蓄積・管理するのがCRMの役割です。コールセンターでCRMを活用すれば、顧客の属性や嗜好だけでなく、購買行動の履歴などに合わせたパーソナライズドマーケティングにつなげることも可能です。CRMで蓄積した情報を営業・マーケティング部門で活用すれば、顧客ニーズを的確に把握したうえで新たな商品の開発やサービスの改善が行えます。

また、過去の購入情報や問い合わせ内容が画面上でスムーズに確認できるため、オペレーターによる対応のバラつきを抑える効果も見込めます。ファン化を促進する観点からも、顧客の抱える問題をテンポよく解決に導くステップは重要です。顧客にとってより良い経験がプラスの価値となれば、ロイヤルカスタマー獲得の確率も高まるかもしれません。

まとめ

FAQシステムの導入は、オペレーターの負担軽減と顧客満足度の向上に効果的です。顧客ニーズが多様化する昨今では、よりきめ細やかな顧客対応が企業の評価につながるため、コールセンターにCRMを導入して業務効率化を図る事例が増えています。コールセンターに届けられる顧客の声は、今後ますます企業のビジネス戦略において重要なものとなってくるでしょう。

より有用性の高いデータを得るためには、部門間で連携しやすいシステムを選定することも重要なポイントです。ベルシステム24が提供するCRMソリューションは、コールセンターの業務効率化を支援しています。リソース不足の解消と企業の成果向上に大きく貢献します。

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