IVR(自動音声応答システム)の 仕組みについて解説

 2021.04.13  コンタクトセンターの森編集部

いまや多くのコールセンターで導入されているIVR(自動音声応答システム)ですが、そもそもIVRとはどのようなシステムで、導入するとどんなメリットがあるのでしょうか。この記事では、IVRの導入を検討している企業に向けて、IVRの導入メリットと導入におけるポイントについて紹介します。

IVR(自動音声応答システム)の 仕組みについて解説

IVR(自動音声応答システム)の仕組み

IVR(自動音声応答システム)とは、Interactive Voice Responseの略で、その名の通り、かかってきた電話に対して自動で応答するシステムのことを指します。顧客から電話があった際に、音声ガイダンスによってプッシュ操作を促し、そこで得られた情報をもとに、オペレーターが回答または音声ガイダンスが自動で応答を行うという仕組みです。基本的には、オペレーターへつなぐ前に、問い合わせ内容によってつなぐ窓口を振り分けるのに利用されています。

そのほかにも、認証番号を読み上げることで本人確認を行うのにも利用できます。また近年では、ただIVRによって自動応答をするだけでなく、自動応答後にSMSを送るなど、ほかのシステムと連携した顧客対応も行われています。

IVRは、大企業の窓口やコールセンターをはじめ、市区町村の役所や年金事務所といった公的機関など、さまざまな場所で導入されています。IVRを導入することにより、オペレーターによる応答時間を減らせるため、人件費の削減につながるのが大きなメリットでしょう。また、定型業務をIVRに任せることにより、業務の効率化にも寄与します。

IVR(自動音声応答システム)の活用シーン

すでに多くの企業で、IVRの導入が進んでいますが、具体的にはどのようにIVRを活用しているのでしょうか。ここでは、代表的なIVRの活用方法を詳しく紹介します。

かかってきた電話への対応

IVRの主な活用方法のひとつが、かかってきた電話への自動応答です。退会やポイント残高の照会、カタログの配送など、ほとんど決められた流れに沿って行うものは、わざわざオペレーターが応答せずともIVRだけで案内できるでしょう。これらの内容の問い合わせに対しては、あらかじめ録音等で準備しておいた音声を自動で流し、顧客にボタン操作をしてもらって対応を完結させられます。

この機能を利用すれば、深夜など営業時間外でも顧客対応ができ、24時間受付することが可能です。また、応答率の向上にもつながり、「電話がつながらない」といった顧客の不満も減らせます。また、自動化できる部分をIVRに任せることで、オペレーター対応が必要な高度な問い合わせに人員を割くことができ、リソースを有効活用できます。

スキルベースルーティング

自動応答で解決できない問い合わせに関して、オペレーターのスキルごとに電話を振り分けるのもIVR活用方法のひとつです。

IVRを活用すれば、新人には初歩的な問い合わせ、ベテランには専門的な知識が必要な問い合わせといった具合に、オペレーターのスキルに合わせて問い合わせ内容を振り分けられます。このスキルベースルーティングにより、応対時間が短縮でき、業務の効率化や顧客満足度の向上につながるでしょう。また、オペレーターにとっても、特定の問い合わせ内容に業務が集中することで、対応しやすくなるというメリットがあります。

折り返し連絡予約

IVRの便利な活用方法に、折り返し連絡予約があります。これは、オペレーターが電話に出られないときに、折り返しの予約をしてもらうもので、コールバック機能とも呼ばれます。

特に問い合わせの多いコールセンターなどの窓口では、どうしても待ち呼(まちこ)が増えてしまう場合があります。あまりにも長い時間待たされると、顧客の不満につながり、顧客満足度が低下してしまいます。そこで、IVRでは、一定時間経過した場合に折り返しの予約へと案内をする自動音声を流せます。予約ができれば、顧客も安心して折り返しを待てるでしょう。

IVR導入で押さえておきたいポイント

上記のように、IVRはコールセンターなどにおいて、非常に役立つシステムです。ただし、導入の際には、いくつか注意しておきたいポイントがあります。ここでは、IVR導入において押さえておきたいポイントを紹介します。

クラウド型かオンプレミス型か

IVRには、クラウド型とオンプレミス型の2つがあります。クラウド型とは、システム構築に必要な機材を自社内に保有せず、提供する会社のサービスをインターネット経由で利用するタイプのことです。一方オンプレミス型とは、自社内にサーバーや回線、ソフトウェアなどを用意し、システムを構築するタイプのことをいいます。

クラウド型は、自社内に機材を用意する必要がないため、導入が比較的簡単に済むうえに、初期費用もあまりかからないのがメリットです。一方で、システムはサービス提供会社のものを利用するため、拡張性やカスタマイズ性に欠けるといったデメリットがあります。また長期スパンで考えると、コストがかさみがちなのもデメリットとして挙げられるでしょう。

オンプレミス型は、自社内でシステムを構築するため、データの拡張やカスタマイズがしやすいのがメリットのひとつです。また、社内のほかのシステムとも連携させやすいでしょう。一方で、初期費用が高く、システム構築に時間がかかることがデメリットとして挙げられます。ただし、長期的に利用するのであれば、コストパフォーマンスはよいでしょう。

現在、コールセンターではクラウド型が主流ですが、自社にはどちらが適しているか、予算はどれくらいかけられるかをよく検討してから導入することをおすすめします。

機能性

一口にIVRといっても、提供会社によって、備わっている機能が異なります。利用できる機能が多いに越したことはありませんが、必要のない機能ばかりあっても意味がありません。では、そもそもIVRに備わっている機能にはどのようなものがあるのでしょうか。IVRに備わっている代表的な機能は以下の通りです。

  • SFA(Sales Force Automation)
  • 通話録音機能
  • 自動応答機能
  • 着信拒否機能
  • 分析機能
  • コールエスカレーション機能
  • ACD(Automatic Call Distribution)機能
  • 折り返し電話予約機能
  • ウィスパリング機能
  • タイマー機能
  • アンケート機能
  • オートコール機能
  • 連携機能

上記のように、IVRにはさまざまな機能があります。これらの機能のうち、どの機能が自社に必要なのかをよく見極め、必要な機能が揃っているサービスを選びましょう。後々必要な機能を追加できるサービスもおすすめです。

導入までの期間

IVRを導入する際は、契約してから利用できるようになるまでの期間も重要です。提供会社によっても異なりますが、クラウド型かオンプレミス型かでも大きく異なります。

一般にすぐ導入できるのはクラウド型です。早ければ数日で導入でき、急遽IVRを導入したい際におすすめです。一方オンプレミス型は、システムの構築に時間がかかるため、導入に時間がかかります。自社の状況に合わせ、どれくらいのスピード感を持って導入したいのかを明らかにしておきましょう。

また、このほかにも同時通話数やコストなども注意したいポイントです。とくにIVRの導入コストは、数十万~数百万円と幅があります。また、導入コストだけでなく、月々もしくは年単位でかかるランニングコストもきちんと把握しておく必要があります。

ベルシステム24のIVRソリューション

ベルシステム24では、最先端のテクノロジーを活用したIVRソリューション「AI for VoiceBot」を提供しています。

このIVRの大きな特徴は、これまでのIVRで主流だった音声ガイダンスを聞いてプッシュ操作を行う手間が削減できるところです。「AI for VoiceBot」では、IBM Watson™の自然言語認識技術と最先端の音声認識テクノロジーを活用し、「声」によって問い合わせ内容を振り分けます。そのため、顧客が音声ガイダンスを聞き、ボタンを押すプッシュ操作の手間が省け、顧客満足度の向上が期待できます。

さらに、IVRによる簡易ヒアリング機能も備わっています。このヒアリング機能では、オペレーターに接続する前に、事前に設定されたフローに基づき、音声チャットボットが顧客にヒアリングを行います。ヒアリングした内容は、オペレーターに通知があるため、その内容をもとに対応を開始できます。この機能を活用することにより、対応スピードが格段に向上します。

これからIVRを導入しようと考えているなら、最先端の技術を駆使し、さらに利便性が高い「AI for VoiceBot」がおすすめでしょう。

まとめ

IVR(自動音声応答システム)は、大手企業や公的機関、コールセンターなどで用いられる、自動音声による応答システムです。導入によって、オペレーターの業務負荷の軽減や、顧客の待ち時間を減らすことによる顧客満足度の向上が見込めます。

導入の際には、機能性やコストを比較検討し、自社に最適なシステムを選びましょう。


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