CDP(カスタマーデータプラットフォーム)とは? できることとメリット

 2022.09.15  2024.04.23

CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)は、各所に散らばった個人顧客の属性データおよび行動データを収集・統合し、分析できるシステムです。CDPに集められたデータは、マーケティング戦略やカスタマーサービスを顧客にあわせて適切化するための重要な役割を担います。
本記事では、CDPの特徴や導入メリット、ツールの選び方を解説します。

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CDP(カスタマーデータプラットフォーム)とは

CDPとは、Customer Data Platform(カスタマー・データ・プラットフォーム)の略語で、直訳すると「顧客情報基盤」となります。あらゆる情報システムから各社が独自に集めた個人顧客データの収集や統合、分析ができるプラットフォームです。
CDPは、マーケティング活動を行う上で重要な顧客理解や顧客対応、また幅広いデータ活用に欠かせません。CDPで扱えるデータは多岐にわたり、顧客の年齢や性別などの属性データだけでなく、Webサイトのアクセスデータ、検索ワードのデータなども一元管理できます。

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CDPの特徴

CDPには3つの大きな特徴があります。
第1の特徴はパッケージ化されたシステムであることです。別々のシステムの掛け合わせや特注のシステムではないため、導入にかかるコストおよびリスクを減らせます。
第2の特徴は、多種多様なデータを統合した個人顧客データベースであることです。あらゆるシステムから1st partyデータ(顧客やWebサイト訪問者のデータ)を集め、個人レベルでデータベースの構築を行い、さらに構築したデータベースは今後も拡張していけます。
第3の特徴は、分析システムおよびマーケティングツールなど、さまざまな外部システムと連携できることです。データの収集や統合、管理に特化しているCDPは、アウトプットできる機能を持ちません。そのため、各システムと連携させることにより幅広いデータ活用が実現できます。

CDPとよく比較されるのがDMP(データマネジメントプラットフォーム)です。CDPと同様にデータの収集、統合などを可能とするという特徴がありますが、ユースケースやデータタイプ、データの保存期間などが異なります。

・詳しくはこちらの記事をお読みください。

CDPとDMPの違いは?それぞれの特徴と必要性、用途を徹底解説

CDPでできること

CDPは、顧客データの一元管理や分析・活用だけにとどまらず、他ツールとの連携も可能です。ここでは、CDPの活用によって何ができるのかを解説します。

顧客データの一元管理ができる

近年、実店舗だけにとどまらずSNSやチャット、アプリ、メルマガなど、あらゆるチャネルに顧客データが散らばっています。それぞれに保管されているデータを個別に把握できても、それは顧客の一部の情報だけです。この状態では顧客理解が進まず、適切なアプローチもできません。
CDPは、あらゆる情報を一元管理できることから、顧客の属性だけにとどまらず行動データなども併せて把握できます。CDPのデータを把握することで、顧客ひとり一人にあわせた効果の高い適切なアプローチが可能です。

データの分析・活用が行える

CDPの優れている点は、統合したデータの分析ができることです。顧客の属性だけでなく、検索履歴や閲覧履歴などの多様な行動データを利活用することで、自社の商品やサービスに関心を持つ顧客のタイプを分析できます。広告などのマーケティング施策に重要なのはターゲット分析です。分析されたデータの活用により、効果の高いマーケティング戦略を打ち出せます。
さらに、属性データだけでは知り得なかった顧客のニーズを把握できることから、営業においても顧客ひとり一人に適した細やかな対応が実現可能です。

他ツールと連携して戦略を立てられる

CDPは、メール配信などの顧客にアプローチするアウトプット機能は有していません。そのため、自動化の実現やマーケティング戦略の立案は他のツールと連携することで可能となります。
例えば、メール配信などのマーケティング活動を自動化するシステムであるMA(マーケティングオートメーション)ツールとの連携です。CDPとMAのそれぞれの顧客データを紐づけることで、より深い詳細なデータとして統合できます。統合データに基づいたメール配信を行えば、より効果の高いマーケティングが実現可能です。また、データ分析に特化したBI(ビジネスインテリジェンス)ツールと連携することで分析が高速化し、戦略立案が容易になります。

CDPの導入メリット

CDPを導入することで、データ分析の精度が上がります。なぜなら、複数のデバイスを利用する顧客をデバイスごとの複数人としてではなく、個人として一元管理できるからです。さまざまなチャネルからの顧客行動においても、CDPで一元管理されていることから常に顧客の状況が把握できます。そのため、的外れな情報提供や同じ内容のコンテンツを配信するなどのミスを防ぎ、顧客にとって最適なアプローチが可能です。
また、CDPのメリットは顧客対応だけではありません。CDPの顧客データおよび分析されたデータを社内で共有することで、必要なデータをすぐに閲覧できる環境が整います。部署間をまたいだあらゆる用途に活用でき、業務効率化も期待できます。

CDPの選び方

近年、CDPの需要が高まっていることから、多くのベンダーが提供を開始しています。しかし、CDPを提供していれば、どこのベンダーでも良いわけではありません。CDPベンダー選びは、それぞれの特徴などを比較した上で自社に最適なものを選ぶことが重要です。ベンダーを比較する際には、以下の点に注目するとよいでしょう。

  • 成長性と持続性のあるベンダーか
  • マーケティングや広告技術などの専門知識を保有しているか
  • 各種機能と上限(データ管理・IDデータ検証/照合・機械学習ベースの分析・レポーティング・セグメンテーション・認証処理・セキュリティなど)

以上の項目を踏まえて、自社に最適なベンダーおよびCDPを選びましょう。

CDPと合わせてより効果的な顧客対応ができる「次世代パーソナライズド・コンタクトセンターサービス」

CDPを基盤とする効果的な顧客対応の実現には、ベルシステム24の「次世代パーソナライズド・コンタクトセンターサービス」がおすすめです。

トレジャーデータが提供するコンタクトセンター向けCDPの「CDP for Service」を活用すれば、社内に分散された顧客の閲覧データや購買データを統合できます。これにより、コンタクトセンターとリアルタイムの連携がなされます。問い合わせの際には、過去の問い合わせ履歴だけでなく、CDPが持つ顧客情報に加え、分析データを活用した顧客対応が可能です。

「次世代パーソナライズド・コンタクトセンターサービス」導入によるパーソナライズした顧客対応で、顧客満足度向上やLTV(顧客生涯価値)の最大化が期待できます。ベルシステム24は、このシステムの構築から運用までのトータル支援が可能です。

参照:https://www.bell24.co.jp/ja/solutions/index.html

まとめ

CDPにおいて、複数に散らばった顧客ひとり一人の属性や行動データを集めて統合し、分析したデータを活用することにより、質の高い顧客対応が可能です。また、MAなどの他のツールと連携することで、成果を上げるためのマーケティングが実現できます。

「ベルシステム24」が提供する「次世代パーソナライズド・コンタクトセンターサービス」は、CDPを基盤としてひとり一人に最適な顧客対応が可能になり、顧客満足度向上やLTV最大化に貢献します。CDPの導入をお考えの方は、ぜひ採用をご検討ください。

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