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無料で使えるチャットボットの基礎知識
無料で使えるチャットボットの種類がわかります。 -
チャットボットの選び方
チャットボット選定の重要ポイントが理解できます。 -
主要10サービス比較
無料プランを提供する主要チャットボット10サービスの特徴がわかります。
チャットボットとは、ユーザーからの質問に自動で応答する仕組み(AI型・シナリオ型)を備えた対話ツールです。近年は、永続無料プランや無料トライアルを提供するサービスが増え、初期費用を抑えて導入を検討できる環境が広がっています。ただし、無料プランには機能制限や運用コストが伴うことも多く、慎重な比較が欠かせません。
本記事では、まず無料チャットボットを選ぶ際に押さえるべき重要ポイントを整理し、そのうえで厳選した無料で利用できるチャットボット10サービスをわかりやすく紹介します。
無料で導入できるチャットボットを選ぶときのポイント
無料で利用できるチャットボットには、永続無料プランと期間限定の無料トライアルの2種類があります。
永続無料プランは長期的に利用できる一方、FAQ数やメッセージ上限などの機能制限が厳しいことが一般的です。
無料トライアルは短期間で全機能を評価できる反面、本格運用には有料プランへの移行が前提となります。
無料プランは初期費用を抑えて比較検証できるメリットがありますが、管理画面の操作性や設定作業など、運用工数という隠れたコストも発生します。複数のツールを効率的に比較するためには、まずチャットボットに何を達成させるのかという導入目的を明確にすることが最重要ポイントです。
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無料で利用できるチャットボット10選
ここからは、無料プランを提供している主要チャットボット10サービスを紹介します。各サービスは、チャット形式(AI型/シナリオ型)、連携可能なシステム、無料プランの制限内容などが大きく異なるため、比較する際はこれらの観点を押さえることが重要です。
また、チャットボットは機能仕様や料金体系が頻繁にアップデートされるため、導入を検討する際には、必ず公式サイトで最新の情報や提供プランの変更点を確認してください。
| サービス名 | タイプ | 主な特徴・強み | 主な外部連携 | 無料プラン種類 | 主な制限 |
|---|---|---|---|---|---|
| ekubot | シナリオ型(FAQ対応) | FAQ特化・非エンジニアでも編集しやすいUI | ― | 30日間トライアル | 期間限定、機能制限なし(検証用) |
| ChatPlus | シナリオ型+AI補助 | API連携・CRM連携・ハイブリッド運用対応 | CRM等 | 10日間トライアル | 期間限定 |
| HubSpot | CRM一体型チャットボット | CRMデータと連動したパーソナライズ応答 | HubSpot CRM | 永続無料プラン | 自動化ステップ数等に制限 |
| チャットディーラーAI | FAQ・社内向けナレッジ型 | 社内FAQに強い・専任サポートあり | ― | 14日間トライアル | 期間限定 |
| GoQSmile | シナリオ型 | マルチデバイス対応・SNS連携・EC向け設置 | LINE / Messenger / WP / EC-CUBE | 20日間トライアル | 期間限定 |
| FirstContact | シナリオ型+AI+ハイブリッド | リッチUI(画像/ボタン)・柔軟なチャット設計 | LINE / Facebook / Slack / Chatwork | 20日間トライアル | 期間限定 |
| AI-FAQボット | FAQナレッジ検索型 | Excel登録のみで導入・類義語/表記ゆれ補正 | LINE WORKS / Slack | 30日間トライアル | 最大100Q&Aまで |
| RICOH Chatbot Service | FAQナレッジ検索型+NLP | Excel読み込み・類義語補正・Teams連携 | LINE / Microsoft Teams | 30日間トライアル | 期間限定 |
| LINE公式チャットボット | 応答メッセージ / AI応答 / API型 | 国内最大級のユーザー基盤・24h自動応答 | LINE | 永続無料プラン(上限あり) | 送信数などの上限あり |
| Dialogflow | AI型(NLUプラットフォーム) | 自然言語理解が強力・多言語対応・拡張自由度 | LINE / Slack / Webhook など | 無料枠あり(従量課金) | 無料枠を超えると課金 |
ekubot
「ekubot」は、ベルシステム24が提供するコンタクトセンター向けのFAQ対応に特化したシナリオ型チャットボットです。非エンジニアでも扱いやすい管理画面で、FAQシナリオを直感的に編集できる点が特徴です。AIによる高度な自然言語処理ではなく、事前に設定したシナリオをもとに安定した回答を返す仕組みのため、運用ルールを明確にしたい企業に適しています。
FAQの一次応対を自動化することで、問い合わせ対応の負荷を削減し、ピーク時や問い合わせ集中時でも回答品質を一定に保てます。ホームページ経由の問い合わせも自動化できるため、業務効率化に役立ちます。
無料で試せる30日間のテストプランが用意されているため、まずは操作性やシナリオ設定のしやすさを評価することができます。
URL:https://www.cloud-contactcenter.jp/solution/chatbot-voicebot#w_01
ChatPlus
「ChatPlus」は、Webサイト向けチャットボットとして豊富な機能と柔軟なカスタマイズ性を備えたサービスです。データ分析、外部システムとのAPI連携、CRMツールとの接続など、幅広い業務に対応できる点が強みです。また、AIによる自動応答とオペレーターによる有人チャットを切り替えるハイブリッド運用にも対応しており、問い合わせ内容に合わせた適切な対応フローを構築できます。
直感的に操作できる管理画面のため初期導入の負荷が少なく、専門知識がなくてもシナリオ作成や改善を進められます。無料で試せる10日間のトライアルが用意されており、導入前に操作性や自社業務との適合性を確認できます。
HubSpot
「HubSpot」は、マーケティング・営業・カスタマーサポートを一元管理できるCRM/SFAプラットフォームです。その一部として提供されるチャットボット作成ツールは、テンプレートを活用したフロー構築や条件分岐設定が可能で、コーディング不要で直感的にボットを作成できます。さらに、HubSpot CRMに蓄積した顧客データをもとに、問い合わせ内容や顧客属性に応じたパーソナライズした会話フローを構築できる点が大きな特徴です。
無料プランは期間の制限なく利用できますが、自動化のステップ数や管理できるチャットボットの種類などに一部制限があります。まずは無料版で操作性とCRM連携の効果を確認し、必要に応じて有料版への拡張を検討するとよいでしょう。
URL:https://www.hubspot.jp/
https://www.hubspot.jp/products/crm/chatbot-builder
チャットディーラーAI
「チャットディーラーAI」は、社内問い合わせ対応に特化したナレッジ活用型チャットボットです。総務・人事・ITなど社内で頻出する質問項目に対応できるテンプレートが用意されており、非エンジニアでも管理画面上で簡単に初期設定を行える点が特徴です。あらかじめ想定質問を登録することで、社内FAQの即時検索や回答自動化を実現できます。
運用開始後は、専任担当者によるサポートを通じて、シナリオ改善や運用設計の相談ができるため、初めて社内向けチャットボットを導入する企業でも無理なく運用を進められます。無料の14日間トライアルでは、有料プランと同じ環境で機能を評価できます。
URL:https://www.chatdealer.jp/
GoQSmile
「GoQSmile」は、PC・スマートフォン・タブレットに対応したマルチデバイス対応のチャットボットです。サイトのデザインに合わせてウィジェット型や埋め込み型など複数の設置形式を選べるため、問い合わせ窓口の導線を柔軟に設計できます。
また、LINEやMessengerといったSNSとの連携機能を備えており、Webサイト以外のチャネルからも問い合わせを受けられる点が特徴です。WordPressやEC-CUBE向けのプラグインも用意されており、ECサイトでは商品案内や問い合わせ一次対応など、購入行動を支援する活用が可能です。
無料の20日間トライアルでは、カスタマーサポートによる設定支援を受けながら、実際の運用イメージを確認できます。
FirstContact
「FirstContact」は、用途に応じてチャットフローを自由に設計できる高いカスタマイズ性を備えたチャットボットです。画像送信やボタン選択などのリッチUIに対応しており、ユーザーが必要な情報に素早くアクセスできるよう設計されています。さらに、AI自動応答とオペレーター対応を状況に応じて切り替えるハイブリッド運用に対応しているため、問い合わせ内容の難易度に応じて柔軟なサポートが可能です。
LINE、Facebook、Slack、Chatwork といった外部サービスとの連携にも対応しており、複数チャネルで発生する問い合わせを一元的に管理できます。無料の20日間トライアルでは、実際の運用画面を使いながらチャットフロー設計や連携機能を評価できます。
AI-FAQボット
「AI-FAQボット」は、LINE WORKS や Slack などのビジネスチャットと連携できる、FAQナレッジ検索型のチャットボットです。Excel形式でFAQデータを登録するだけで利用を開始できるため、初期設定の工数を抑えてスムーズに導入できます。問い合わせ内容に対して適切なFAQを検索する仕組みで、一次回答の自動化により担当者の負荷削減に貢献します。
また、表記ゆれや類義語を自動で補正する機能を備えており、FAQデータを丁寧に整備しなくても精度を維持できる点が特徴です。無料の30日間トライアルでは、最大100問のQ&Aを登録して実際の運用イメージを確認できます。
RICOH Chatbot Service
「RICOH Chatbot Service」は、株式会社リコーが提供するナレッジ検索型のチャットボットサービスです。Excel形式のFAQデータを読み込むだけで初期設定を開始でき、Webサイトに埋め込んで運用できるため、専門知識がなくても導入しやすい点が特徴です。
問い合わせ内容に応じてFAQを検索し、同義語・類義語・表記ゆれを自動で補正する仕組みにより、必要な情報へスムーズに誘導できます。さらに、LINE や Microsoft Teams といった外部サービスとも連携でき、利用者が日常的に使うチャネルで問い合わせ対応を行うことができます。
無料の30日間トライアルでは、導入支援を受けながら実際のFAQ運用フローを試すことができ、機能や操作性を具体的に確認できます。
URL:https://www.ricoh.co.jp/service/chatbot
https://promo.digital.ricoh.com/chatbot/
LINE用チャットボット
LINE公式アカウントでは、管理画面から応答メッセージ(簡易自動応答)やAI応答メッセージ、Messaging API を利用した高度なチャットボットを構築できます。初期設定だけで自動応答を稼働させられるため、専門的な知識がなくても運用を開始しやすい点が特徴です。
国内利用者数が多いLINEをチャネルとして活用することで、普段使いしているユーザーに対して24時間いつでも自動応答を提供でき、問い合わせの受け皿を大きく広げられます。無料プランには送信数などの上限がありますが、本格運用を行う場合は上限緩和や機能拡張が可能な有料プランの利用も検討できます。
URL:https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/
Dialogflow
「Dialogflow」は、Google が提供する自然言語理解(NLU)を備えたチャットボット構築プラットフォームです。意図(インテント)の判別やエンティティ抽出、コンテキスト管理などに対応しているため、会話の流れを踏まえた応答を設計できます。基本的なボット構築はプログラミング不要で始められますが、Webhook などを使った高度な処理も追加できます。
Google アシスタント、LINE、Slack などのマルチチャネル連携に対応し、Webページへの埋め込みも可能なため、用途に応じた柔軟な展開ができます。利用量に応じた課金体系ですが、無料枠から利用を開始できるため、自然言語処理を活用したチャットボットを試験的に導入したい企業にも適しています。
URL:https://cloud.google.com/dialogflow?hl=ja
まとめ
チャットボットには、FAQ特化型・シナリオ型・AI応答型・外部サービス連携型など、用途に応じた多様なタイプがあります。まずは、チャットボットを導入する目的や解決したい課題を明確にし、その目的に最も合うタイプを選ぶことが重要です。
無料プランには、永続無料プランと無料トライアルの2種類があり、いずれも機能制限が存在するため、本格運用では不足する場合があります。導入を検討する際は、まず無料プランで操作性や設定のしやすさ、目的との適合性を確かめたうえで、必要があれば有料プランへの移行を検討するとよいでしょう。
- TOPIC:
- チャットボット/ボイスボット
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