FAQ(よくある質問)を理解せよ
Q&Aの違いや導入の利点、手順とポイントを網羅

   

この記事でわかること
  • FAQの基本と役割
  • FAQの導入効果と注意点
  • FAQの作成手順と改善のコツ

FAQは、顧客やユーザーが自ら問題を解決する際に役立ち、問い合わせ対応の削減や対応品質の平準化を通じて、自社スタッフの業務効率化につながります。

本記事では、FAQの概要、導入効果、作成手順、作成のコツ、注意点について解説します。

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FAQとは

FAQとは、「Frequently Asked Questions」の頭文字を取った略語で、一般的に「よくある質問」と訳されます。日本語サイトでは「よくある質問」と表記されることも多く、質問と回答が対になる形で提供されています。

社外FAQを整備することで、自社サービス・商品に関する疑問を顧客が自ら解決できるようになります。

また、社内FAQを設置することで、業務に関する疑問を持った従業員も自ら解決できるようになります。

FAQを適切に運用することで、顧客からの問い合わせ対応の負担軽減や、社内の課題解消プロセスの効率化といったメリットが実現します。

現在では、一般顧客向け・社内向け・コールセンター向けなど、さまざまな形態のFAQが活用されています。そのため、本記事ではFAQの種類について、「Q&Aとの違い」を軸に解説します。

https://www.cloud-contactcenter.jp/blog/tag/knowledge

FAQの種類

FAQは主に「一般顧客向け」「社内向け」「コールセンター向け」の3種類に分類されます。

それぞれ対象や目的が異なり、利用シーンに応じて適切に使い分けることが重要です。

一般顧客向けFAQ

一般顧客向けFAQは、企業サイトやECサイトなどに設置されるFAQです。顧客は、商品やサービスに関する疑問を、このFAQを見ることで自ら解決できるようになります。これにより、問い合わせを行わずに問題を解決できるようになります。

設置する際には、誰にでもわかりやすい質問文・回答文とすることが重要です。

社内向けFAQ

従業員は日々、ツールやシステムの使用方法や各種業務の処理方法について、労務・総務などの管理部門へ問い合わせています。これらの問い合わせ対応も、社内FAQによって効率化できます。これにより、問い合わせ対応の削減や対応時間の短縮につながります。

このような背景から、近年では国の推進する「働き方改革」に沿う形で、社内FAQを導入する企業が増えています。

コールセンター向けFAQ

コールセンター向けFAQは、オペレーターをサポートするためのFAQです。問い合わせごとの対応方法を一覧化したマニュアルとして利用されます。

オペレーターには、多くの顧客からさまざまな問い合わせが寄せられます。そのため、マニュアルやノウハウをFAQとして整理・統一しておくことで、対応品質の平準化や誤対応の防止につながります。

また、オペレーターの経験が浅い場合でも理解しやすいFAQを作成しておくことが重要です。

※FAQ自体については、以下で詳細に解説しています。
https://www.cloud-contactcenter.jp/blog/what-is-the-faq-system.html
※コールセンター向けFAQについては以下でより詳しく解説しています。
https://www.cloud-contactcenter.jp/blog/what-is-faq-system.html

FAQとQ&Aの違い

Q&Aは「Question and Answer」の略語で、「質問と回答」という意味です。FAQと同様に、質問と回答が対になっており、閲覧者の問題解決を目的としています。

FAQとQ&Aには明確な線引きはなく、同様に扱われることも多くあります。しかし、よくある質問のみを対象とするFAQに対して、Q&Aは想定される質問も掲載する点に違いがあります。そのため、Q&Aのほうが情報量は多くなる傾向があります。

このような性質から、Q&Aは取扱説明書などの巻末に掲載されることもあります。

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FAQの導入効果

企業が顧客向けFAQを導入することで、顧客満足度の向上に加え、問い合わせ削減や業務効率化にもつながります。さらに、FAQを閲覧する顧客が増えるほど、問い合わせ対応の効率化が進み、オペレーターの負担軽減にも寄与します。

顧客向け以外のFAQでも、ノウハウの蓄積・共有や検索流入の増加(SEO効果)といったメリットがあります。

1. 顧客満足度の向上

一般顧客向けFAQの導入によって得られる主なメリットの一つが、顧客満足度の向上です。商品・サービスに疑問を持つ顧客の多くは、できるだけ早い解決を望んでいます。

顧客の中には、コールセンターの受付時間に合わせて電話をかけることを負担と感じる場合があります。また、メールでの問い合わせでは返信までに時間がかかることもあり、心理的負担となる場合があります。

適切なFAQが設けられていれば、こうした顧客の期待に迅速に応えることができます。顧客は、自身の疑問に対応した項目と適切な回答をすぐに確認できるため、満足度の向上につながります。

さらに、自社商材の購入を検討している顧客に対しても、充実したFAQは購入意欲を高める効果があります。

2. 問い合わせ件数が減ることによる負担軽減

FAQの導入により、社内FAQを含め、従業員が直接対応する必要のある問い合わせ件数が減少します。そのため、各担当従業員の負担が軽減されます。

その結果、業務量が減少した分だけ、より重要な問い合わせに集中できる環境が整います。

このような業務効率化は、労働時間の短縮にもつながるため、働き方改革を進める上でも重要な要素です。このような背景から、FAQは多くの企業にとって導入を検討すべき施策の一つです。

3. ノウハウの蓄積・共有

社内FAQの作成により、ノウハウの蓄積・共有を効率化できます。社内FAQは、ナレッジベースとしても活用できます。

システムの使用方法や事務処理、労務関連事項などは、詳細なマニュアルを作成するよりも、FAQ形式で管理することで効率的に共有できます。

また、コールセンター向けFAQにおいて、問い合わせ内容別の応答方法を一覧化することで、ノウハウの蓄積が進み、対応品質の平準化にもつながります。さらに、新人の研修資料としても活用できます。

いずれの場合も、問いと回答をわかりやすく整備することが重要です。

4. SEO対策

顧客が知りたい疑問への回答を整理したFAQを自社サイト内に用意することは、SEO対策(検索エンジンでの表示順位向上を目指す施策)としても有効です。

顧客が知りたい情報を適切に把握し、FAQに組み込むことで、FAQページのアクセス数の増加につながります。SEO対策として機能すれば、自社サイト全体への訪問数も増え、さらなる集客力向上につながります。

顧客向けFAQは、SEOを意識して作成・調整することが重要です。顧客がどのような疑問を持ち、どのようなキーワードで検索するかを予測し、FAQ整備を進めることが重要です。

FAQを導入する際の注意点

ただし、FAQの利点を最大化するためには注意点も存在します。ここでは、FAQの導入効果と注意点をそれぞれ解説します。FAQのメリットを最大化するためには、主なポイントを踏まえて作成・運用することが重要です。

1. わかりやすい位置にリンクを置く

FAQへのリンクは、自社サイト内の目立つ場所に配置することが重要です。どんなに質の高いFAQを作成しても、どこからアクセスできるのか分かりにくければ、十分な効果が得られません。

顧客や従業員が困ったときにすぐFAQに到達できるよう、サイトの見やすい位置にリンクを配置することが重要です。例えば「こんなときは?」「よくある疑問」などの文言で誘導する方法も有効です。

2. 定期的にメンテナンスを行う

自社商材がバージョンアップされているにもかかわらず、FAQの質問・回答内容が更新されていない場合、FAQは適切に機能しません。

また、長期間提供されている商品・サービスでも、問い合わせ内容には変化が生じることがあります。

そのため、定期的にFAQの内容を調査・更新し、最新の状態に保つことが重要です。頻度の目安としては、月1回程度の見直しが有効です。

3. 使いやすい検索機能を用意する

FAQを設置しても、目的の情報が探しにくければ十分な効果を発揮できません。利用者が目的の回答に素早くたどり着くためには、検索機能の使いやすさが重要です。

具体的には、FAQをカテゴリ別に分類する、目次ページを作成する、タグを活用するなど、検索性を高める工夫が重要です。

さらに、検索方法が分からないユーザーにも配慮し、曖昧な単語にも対応できるようにすることが重要です。

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FAQの作成手順

FAQの作成手順を解説します。一般的には、「1.質問項目の抽出」「2.分類」「3.FAQの作成」「4.効果検証」の順で進めます。各手順を順に解説します。

1. 質問の抽出

FAQ作成では、まず顧客や従業員からの問い合わせ内容を収集します。メールフォームやコールセンターでのやり取りなどから、問い合わせデータを収集します。

収集したデータをもとに、顧客やユーザーのニーズを抽出します。

2. 分類する

抽出したデータを、「回答が不要なもの」「FAQに掲載すべき項目」「FAQでは解決しがたい項目」「専門知識を要する項目」などに分類します。

さらに、FAQに掲載する項目の中から、質問頻度が高いものを優先的に整理します。この際には、優先順位をAクラスからCクラスに分類する「ABC分析」といった手法も有効です。

優先順位を決めた後は、検索性を高めるために質問内容を分類します。

3. 作成する

優先順位付けと分類が完了したら、FAQを作成します。読みやすくするためには、簡潔でわかりやすい文言を用いることが重要です。また、一問一答形式で作成することが重要です。

必要な情報が不足している場合、FAQとして機能しません。また、誤った内容は避ける必要があります。そのため、作成後は第三者による校正を行うことが重要です。

4. 効果検証

作成・掲載後は、FAQの効果を検証します。具体的には、FAQへのアクセス数の増加、問い合わせ件数の減少、顧客満足度の向上といった指標を設定することが有効です。

期待した効果が得られない場合は、FAQの改善が必要です。項目の立て方や検索機能の使いやすさ、文言の適切さなどを確認・修正します。

効果の高いFAQを実現するためには、この効果検証と改善のプロセスを繰り返すことが重要です。また、FAQの質を維持するために、定期的なメンテナンスを継続することも重要です。

※次の記事で、一般顧客向けFAQ作成についてさらに具体的に解説しています。
https://www.cloud-contactcenter.jp/blog/voc/construction-of-external-faq-using-call-reason-analysis.html

FAQ作成のコツ

FAQ作成全般に関わるコツを解説します。重要なのは、顧客や従業員などの利用者の目線で作成することです。

具体的には、専門用語を多用しない、レイアウトを工夫する、項目間をリンクで結ぶといったポイントが重要です。

専門用語を多用しない

業界で一般的に使われる用語でも、一般の利用者にはなじみがない場合があります。そのため、特に顧客向けFAQでは、専門用語をできるだけ使用せず、誰もが理解できるわかりやすい言葉で説明することが重要です。

また、専門用語を使用する場合は、注釈を付けるなどの工夫を行うことが重要です。

さらに、一般顧客がどのような言葉で疑問や不安を検索しているかをSEOの視点で把握することも、FAQ作成に有効です。

レイアウトの工夫

文字が羅列されているだけでは、利用者の解決意欲を低下させます。各項目が見やすく、探しやすく、シンプルに表示されていることが重要です。

また、図やイラストを適宜挿入することも有効です。専門的な説明内容でも、画像によって図解することでわかりやすく伝えられます。

さらに、FAQページ全体のデザインや文字間隔なども考慮し、使いやすいレイアウトを心がけることが重要です。

リンクの設置

各項目には、関連性の高い内容へのリンクを設置することで、FAQの利便性が向上します。

利用者が探している項目と類似する項目に到達した場合でも、再検索することなく目的の項目へ到達できるためです。

まとめ

FAQは、顧客やユーザーからよくある質問を、回答と対にしてまとめたものです。FAQを導入することで、顧客満足度の向上や問い合わせ件数の削減、社内ノウハウの蓄積、SEO対策などの効果が期待できます。

FAQを作成する際は、質問の抽出と分類を適切に行い、そのデータに基づいて作成することが重要です。また、作成後も効果検証と改善を継続することが重要です。

FAQの質を向上させるためには、専門用語の使用をできるだけ避ける、項目間にリンクを設置するなど、利用者目線で作成・調整することが重要です。さらに、FAQページの配置場所やレイアウト、検索機能にも配慮し、定期的なメンテナンスを継続することが重要です。

本記事を参考に、FAQの導入効果を最大化することが重要です。

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竹田 努
竹田 努
2004年に入社後、10年ほどは大型コンタクトセンターを中心に、オペレーション、経営企画、営業(プライシング)、事業管理部門など経験。その後アソシエイトパートナーとして、各種業界(通信、金融、メーカー、小売り、サービス業)のコンタクトセンターのソリューション導入、生成AIの活用や、データ活用など幅広い分野でプロジェクトを牽引。プロジェクト管理、統括責任者としての実績が豊富で、顧客に寄り添うことをモットーにしております。
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