ボイスボットの導入事例 メリットとデメリットを解説

 2022.11.10  2022.11.14

今日の市場においてボイスボットは、顧客対応を自動化し、カスタマーサポートを充実するソリューションとして多くの企業から注目を集めています。本記事では、ボイスボットの基本事項とともに、ボイスボットを導入するメリット・デメリットや導入事例、製品選びのポイントなどを解説します。

ボイスボットとは? コールセンターでの役割

ボイスボットとは、人工知能技術(AI技術)をベースにした、人間の言葉へ自動的に応答できる音声会話プログラムです。たとえばカスタマーサポートにおいて、ボイスボットは人間のオペレータに代わって、顧客から来た電話へ対応するために活用されています。

AIの優れた音声認識機能や自然言語処理機能を搭載したボイスボットは、話しかけられた質問や要求を正確に理解し、適切な回答をもって顧客のサポートが可能です。もし回答できないような複雑な事案が発生した場合、ボイスボットは顧客とのそれまでのやりとりを保存したうえでオペレータへ対応を引き継ぐため、顧客に何度も同じ説明をさせる心配もありません。また、中にはオペレータ側から発信するアウトバウンドコールに対応したボイスボットも存在します。

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ボイスボットソリューションのご紹介

ボイスボットを導入するメリット

ボイスボットの導入は、コールセンター側と顧客側の双方にメリットがあることです。以下では、その主なメリットをご紹介します。

コールセンターの業務効率化

ボイスボットのメリットその1は、コールセンター業務の効率化です。ボイスボットを導入すれば、問い合わせの一次対応を自動化できるため、より少ない人員や労力で問い合わせ業務を行えるようになります。これによって人件費の削減なども可能になるでしょう。

また、よくある質問への対応や問い合わせ内容の聞き取りをボイスボットに任せることで、オペレータはより複雑な問い合わせ対応に専念したり、通話時間を短縮したりしやすくなります。

オペレータの負担軽減

ボイスボットのメリットその2は、オペレータの負担軽減です。一般に、コールセンターのオペレータはストレスが多く、離職率が高い職種として知られています。その点、ボイスボットを導入すれば、問い合わせ対応業務の一部を自動化できるので、オペレータの業務負担を減らし、離職率の抑制が可能です。離職率を抑制できれば、新人オペレータの採用・教育にかかる費用や負担なども軽減できます。

機会損失の防止

ボイスボットのメリットその3は、機会損失の防止です。ボイスボットは営業時間も休日も関係なく、24時間365日体制で稼働し続けられるので、いつでも顧客の注文や資料請求などを受け付けられるようになります。また、ボイスボットは人間のオペレータと近い感覚で顧客に対応できるため、音声ガイダンスやプッシュボタンの入力作業などに不慣れな高齢者などが利用しやすいのも特長です。

いつでも待ち時間なく連絡できるチャネルがあることは、顧客にとっても利便性が高いため、顧客満足度の向上も見込めます。

ボイスボットを導入するデメリット

上記のようなメリットがある一方で、ボイスボットにはいくつかのデメリットもあります。

その一例として挙げられるのは、ボイスボットが顧客の問い合わせ内容を誤認識するリスクです。ボイスボットの音声認識や回答の正確さは、システムの精度はもちろん、顧客の発話内容や通話環境などによって左右されます。そのため、現状のシステムでは、顧客の言葉をボイスボットに繰り返させて確認を取ったり、通話終了後にSMSなどへ通話内容の確認連絡を入れたりすることで、誤認識対策をしているのが一般的です。

また、誤認識や誤回答を防止するために、定期的なチューニングが必要な点にも注意しなければいけません。ボイスボットの認識精度や回答精度は、AIが機械学習を繰り返すことによって向上していきます。したがって、対応できる問い合わせ内容を増やしたり、人間の心理などにも配慮した高度な会話能力を習得させたりするには、定期的なメンテナンスが必要であり、そのためのコストや労力も考慮しておかなければいけません。

ボイスボットの導入事例

ボイスボットを導入することで、企業や組織はどのような課題を解決できるのでしょうか。それを示す参考例として、以下ではボイスボットの3つの導入事例をご紹介します。

官公庁・地方自治体の受付

ボイスボットは民間企業だけでなく、官公庁や地方自治体でも活用されています。たとえばある自治体では、電話での受付にボイスボットを導入することで、夜間や休日でも市民からの問い合わせに対応できるようにしました。その結果、市民は自分の都合のよい時間にいつでも必要な情報を問い合わせできるようになりました。

新型コロナウイルスの影響などで電話問い合わせが急増した自治体も多いでしょうが、ボイスボットなら電話が集中する時間でも同時に案件を処理できるため、電話の待ち時間が減り、サービスへの満足度を向上できます。

金融コールセンター

ある金融系コールセンターは、資料請求や契約者サポートの受付における一次対応を自動化するために、ボイスボットを導入しました。その結果、問い合わせが集中する時間帯や営業時間外における機会損失を抑制できるようになりました。また、契約内容の照合や住所変更などの簡単な応対業務をボイスボットに代行させることで、オペレータの負担軽減も実現しています。

このように、ボイスボットを有効活用することで、オペレータの業務負担を減らしつつ、顧客対応の迅速化が可能です。Web導線の再設計やWebサイト内のFAQの整備なども同時並行することで、入電件数自体を減らし、さらにオペレータ業務を省力化できます。

流通・小売サービスの受付窓口

ある流通・小売りサービスでは、製品の直送サービスの受注窓口にボイスボットを導入しました。その結果、顧客は24時間好きなタイミングでの注文が可能になり、企業側もボイスボットとRPAを併用することで注文受付から受注内容の登録作業を自動化し、業務効率化を実現しました。さらに、注文内容を顧客にSMSで通知するようにしたことで、顧客はWebやメールなどで注文内容をチェックする必要がなくなり、顧客満足度の向上につながっています。

それ以外でも、トラブル対応の問い合わせ窓口や修理受付窓口にボイスボットを導入した企業では、業務効率や応答率の向上が実現しています。このように、ボイスボットは幅広い用途に活用可能です。

ボイスボットを選ぶ際のポイント

ボイスボットを選ぶ際には、どのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。

ポイントその1は、有人対応への切り替えのしやすさです。ボイスボットは複雑な問い合わせに対応しきれないことがあります。したがって、そうした状況も想定し、オペレータによる有人対応へとスムーズに切り替えられる機能を備えた製品を選ぶ必要があります。現場の使いやすさや見やすさなどもしっかり考えたうえで、導入すべき製品を比較検討しましょう。

ポイントその2は、内容確認機能の有無です。ボイスボットは顧客の発話内容を誤認識してしまうことがあるため、それに起因したトラブルを防ぐことが重要です。発話内容を顧客側からでも確認できる機能があれば安心でしょう。たとえば、SMSへの確認通知機能などが、その一例として挙げられます。

ポイントその3は、他システムとの連携のしやすさです。たとえば、CRM(顧客管理システム)とボイスボットを連携できれば、ボイスボットが入手した顧客情報をCRMに蓄積し、顧客分析や顧客対応に役立てることが可能です。CRM以外でも、ボイスボットと連携したい業務用ツールがあれば、そのツールとの互換性もあらかじめ確認したうえでボイスボット選びを進めることをおすすめします。

まとめ

ボイスボットとは、コールセンターの受付業務を自動化できる音声会話プログラムです。ボイスボットを導入することで、企業は業務効率化やオペレータの負担軽減、機会損失の防止などのメリットを得られます。ただし、現状のボイスボットでは、まだ複雑な問い合わせに対応しきれないこともあるので、オペレータによる有人対応とボイスボットの無人対応をいかに連携できるかが成功の鍵です。コールセンター業務に課題を抱えている企業は、この機会にぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか

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