Web接客を通して自己解決を向上させよう

 2023.10.30  2024.04.24

現代のビジネスにおいて、Webサイトは企業と顧客との接点として重要な役割を果たしています。

これまで、Web接客の重要性について、Web接客によってコンバージョンを向上させる具体例を記事にしてきましたが、今回は”Web接客三部作”の最終回、「Web接客を通して自己解決を向上させる」をテーマに解説していきます。

Web接客を通して自己解決を向上させよう

デジタルチャネルCX調査 2023年版

Web上での自己解決が重要な理由

そもそも自己解決が向上することによるメリットを考えてみましょう。

①サイレントカスタマーのすくい上げ

ユーザーがWebサイトを訪問してきた際、実際に問合せまで至るケースは一般的にはおよそ30%程度と言われています。

明確な困りごとや要望があるユーザーであれば、その割合は平均より高く推移するかもしれませんが、情報収集目的で来訪したユーザーは、サイト内で期待した自己解決ができなければ問合せせずそっと離脱していくであろうことは皆さんも容易に想像できることでしょう。

Webサイト上での自己解決を向上させることにより、問合せという「手間」をかけなくとも目的の情報にたどり着ければ、ユーザー満足度の向上はもちろんのこと、サービス・商品からの離脱を低減させることに寄与します。

②問合せの減少

前述のとおり、サイト来訪者のうち実際に問合せまで至るケースは割合としては少ないです。
とはいえ、皆様のコンタクトセンターでは、問合せがなかなか減らない、想定以上に問い合わせ対応に工数がかかっているというお悩みをお持ちの方も多いと思います。

また、問い合わせをするユーザーにとっても、電話がつながるまで待つ、メールの返信が来るまで待つという時間を削減できることで、スピーディな問題解決を実現できます。
もちろん、電話を含む有人チャネルでしか解決できない問合せもありますので、問合せをゼロにするということは非現実的です。
とはいえ、「有人対応でなくとも解決できること」について自己解決向上策を実施することで、コンタクトセンターの効率化とユーザー満足度向上にもつながる重要な要素と言えます。

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なぜWeb接客が必要なのか

そもそも自己解決のためのコンテンツはすでにサイト上に充分に実装されているとお考えの読者も多いと思います。
自己解決コンテンツで代表的なものとして、FAQチャットボットが挙げられます。

おそらくどの企業でも、これらのコンテンツはすでに自社サイト上に実装されていることでしょう。
とはいえ、FAQに書いてあるはずなのに電話での問い合わせがいまだに多い、チャットボットがそもそも利用してもらえていない、などの課題を抱えている企業は少なくありません。

実際に、生活者に向けたアンケート結果でも、その傾向は見て取れます。

なぜWeb接客が必要なのか

(出典:ベルシステム24 2022年デジタルチャネルCX調査はこちら

FAQは数あるチャネルの中で最も利用頻度が高いものの、解決率はほかと比較して非常に低いことがわかります。
また、チャットボットはある程度解決率が高いですが、そもそもの利用件数が多くないという状況です。
なぜこうなっているのでしょうか?
コンテンツの内容(FAQのアンサー内容や、チャットボットのシナリオなど)の見直しが必要というケースも多いと思いますが、一つの重要な視点は、来訪ユーザーの求める最適なタイミングで最適な解決を提示できていないということにあるかもしれません。
ここで活用できるのが、Web接客です。

リアル店舗の場合、スタッフはお客様の様子を見ながらここぞというタイミングで「何かお探しですか?」「何かお困りですか?」と接客します。
Webサイト上でも同様に、サイト上でのユーザー行動で困っているタイミング、なにかを探しているタイミングに最適なFAQを出したり、チャットボットで解決できることがわかりやすく明示されることにより、目的のコンテンツにユーザーを導くことができます。この、サイト上での最適な導線をWeb接客により実現することができるのです。

Web接客を通して自己解決を向上させる

とはいえ、本当にWeb接客で自己解決は向上できるのか?と思われる読者も少なくないかもしれません。
実際にWeb接客ツールを活用し、自己解決を向上した事例をいくつかご紹介します。

①Webサイト上で特定のエラーが出た方にだけ解決コンテンツを掲出し、問合せを削減

①Webサイト上で特定のエラーが出た方にだけ解決コンテンツを掲出し、問合せを削減(出典:プレイド)

ユーザーにとって最適なタイミングで、最適な解決コンテンツを提示することは、実際にお問合せ削減に大きな効果を発揮します。

②Webサイト上で特定のコンテンツページに来訪したユーザーへ解決コンテンツを掲出し、ご自身での手続きを促進

②Webサイト上で特定のコンテンツページに来訪したユーザーへ解決コンテンツを掲出し、ご自身での手続きを促進(出典:プレイド)

電話窓口がつながりにくい場合でも、Web接客を活用して自己解決を向上させることは、顧客満足度向上に直結します。

③自己解決向上によりコンバージョンアップにもつながる

③自己解決向上によりコンバージョンアップにもつながる(出典:プレイド)

サイレントカスタマーを購買層に引き上げられることも、Web接客を活用した自己解決向上の大きな効果です。

まとめ

いかがでしたか。
自己解決向上が重要な理由、そしてその実現にはWeb接客が非常に有効であることを実感いただけましたでしょうか。

自社サイトがユーザーにとって目的のコンテンツにたどり着きやすく、分かりやすいかどうかは、他社との差別化要因として大きな要素を占めます。
みなさまのWebサイトは、ユーザーに”先回り”して解決策を提示し、自己解決にたどり着いてもらえるような構成になっていますか?
ぜひこの機会に、客観的に自社サイトをユーザー視点で確認し、改善点があればぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。

執筆者紹介

福田 哲哉
福田 哲哉
ベルシステム24に入社後はオペレーション部門に配属となり、インバウンド、アウトバウンドのオペレーションマネージメントを10年に渡り経験。その後2017年より、事業開発部門へ異動。CTCファーストコンタクト社へ出向し、課長職としてCTCFC社の成長に寄与。2020年、出向期間終了とともにソリューション開発部(現:ソリューション企画推進部)へ帰任し、オペレーション部門出身という経験を活かしながら、コールセンターとWeb領域を結ぶソリューション導入・オペレーション運用支援を行っている。
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