VOC分析のための元データは3種類!それぞれの特徴を理解して分析に活かす

 2021.02.24  コンタクトセンターの森

顧客の潜在的なニーズを汲み取るためには、VOC分析が欠かせません。そこで今回は、中小企業の経営者・管理職クラスの方やマーケティング担当の方に向けて、VOC分析に不可欠な3種類のデータと、それぞれの特徴について解説していきます。

VOC分析のための元データは3種類!それぞれの特徴を理解して分析に活かす

お客様の声を理解「VOC分析」とは?

「VOC」とは「Voice of Customer(ボイス・オブ・カスタマー)」の頭文字をとった略称です。直訳すると「お客様の声」となり、顧客のニーズや要求を意味します。VOC分析は顧客の声を収集・分析し、顧客満足度の最大化を目指す事業戦略です。

また「企業」とは、事業活動を通して顧客に価値を提供し、利益を得ることで発展していく組織のことです。従って、顧客満足度の最大化は、あらゆる企業の最重要課題と言えるでしょう。

VOC分析において不可欠な要素がカスタマーサポートです。カスタマーサポートとは、顧客からの問い合わせやクレームに対応し、課題を解決する一連の活動や部門を指します。
電話やメール、チャットなどの問い合わせに対応するコンタクトセンターが代表例として挙げられます。VOC分析とは、これらカスタマーサポートを通じて、顧客の声や要望といった企業へのフィードバックをまとめることです。

VOC分析の活用メリット

VOC分析を活用する最大のメリットは、顧客の声を聞くことで製品やサービスの品質向上に貢献できる点です。

コンタクトセンターに寄せられる顧客の声は、決して喜ばしいものばかりではありません。クレームや批判など、厳しい意見が寄せられることもあります。しかし、顧客から寄せられた厳しい意見は、製品やサービスの品質向上に欠かせない貴重なデータです。集められたクレームや批判をまとめ、分析し、フィードバックを得ることで、製品・サービスの品質改善や顧客の不満解消へとつながります。

また、VOC分析を活用することで、新商品のコンセプトやアイデアを顧客に問いかけることも可能です。商品がエンドユーザーの元へ届くまでには「調達」→「製造」→「物流」→「販売」というサプライチェーンの流れがあります。従来は、販売後に顧客からのフィードバックを得て、品質改善に取り組んでいました。しかし、VOC分析を取り入れることで、物流・販売へと至る前にテストや検証が可能になるため、品質管理コストの大幅な削減につながります。

VOC分析で元データとなる3種類とその特徴

VOC分析においてキーポイントとなるのが、「顧客の声をいかにして集めるのか」ということです。

VOC分析の元データとなる顧客の声を集める方法は、大きく分けて3つあります。「コールセンター」「ソーシャルメディア」「リサーチ」です。ここでは、VOC分析の元データを集める3種類の方法とその特徴について解説します。

コールセンター

コールセンターとは、顧客への電話対応業務を専門に行う部門です。業務内容は問い合わせからクレーム対応まで多岐に渡ります。近年では電話対応だけでなく、FAXやメール、サイトのフォームなど、問い合わせのチャネルが多様化していることから「コンタクトセンター」とも呼ばれます。コールセンターやコンタクトセンターは顧客の声がダイレクトに届く場であり、VOC分析において欠かせない部門です。

近年では「コンタクトセンターシステム」を導入し、VOC分析の精度向上に取り組む企業が増加しています。コンタクトセンターシステムとは、「通話記録の管理・稼働状況の可視化・顧客情報管理・データ集計機能」などを備えたITソリューションです。カスタマーサポートをシステム管理することで業務データが可視化され、定量的なVOC分析が可能になります。

ソーシャルメディア

TwitterやInstagramなどのソーシャルメディアは、人々がもつ意見や主張が無数に飛び交う場です。そのため、ユーザーが利用した製品やサービスに対する率直な意見が散らばっています。「SNSマーケティング」という用語があるくらい、近年の事業戦略においてSNSの活用は不可欠です。

SNSマーケティングというと、自社アカウントを使った製品やサービスの宣伝をイメージするかもしれません。しかし、それだけでなく、SNSに散らばる口コミを拾い上げて分析し、自社製品のマーケティングに応用するのもSNSマーケティングの一環です。それこそがソーシャルメディアを活用した、最も現代的なVOC分析と言えるでしょう。

リサーチ

マーケティング戦略で最も大切なのはリサーチであり、それはVOC分析においても例外ではありません。見込み客がどのような悩みを抱え、どうなりたいと願っているのか、本当に求めているものは何かなど、自社製品やサービスとの関連性を考慮しながら調査しましょう。
例えば、見込み客が好きな雑誌やテレビ番組などは、リサーチに関わる重要なヒントとなります。また、さまざまな悩み事が集まるQ&Aサイトを利用するのも有効な方法です。

リサーチにおいて大切なのは表層的なニーズではなく、潜在的なニーズを汲み取ることです。例えば、敏感肌に悩む女性が「化粧水」を求めていると仮定します。この女性の本当の願いは「化粧水の購入」ではなく「美しい肌になる」ことです。綺麗な自分になる手段として化粧水を探しているのであって、化粧水そのものが本当の目的ではありません。

化粧水を求める顧客の行為や意識に、「美しい肌になりたい」という潜在的なニーズを汲み取ることが大切なのです。それによって、この例なら、敏感肌用の洗顔料や美容液、あるいはサプリメントなど、複数の販売チャンスを見出せるでしょう。

VOC分析で得られたデータの活用方法

VOC分析によって得られたデータはさまざまな部門において活用可能です。例えば、本社管理部門なら、顧客の声はリスクアラートとなり、早期リコール対策やニーズに寄り添った事業戦略の構築が実現します。また開発部門において、顧客の声は製品やサービスの品質向上・改善に不可欠な要素です。

VOC分析から顧客の潜在的ニーズを汲み取ることで、新製品や新サービスのコンセプト設計に貢献します。

そして、VOC分析で得られたデータを最も有効に活用できるのは、マーケティング部門でしょう。マーケティング部門は商品開発前に市場調査を行い、商品発売後はPRイベントを打ち出すなど、顧客との関わりが深い部門です。

VOC分析は「どのような製品やサービスが求められているのか」を可視化させてくれます。それにより、定量的な分析に基づいたマーケティング戦略の構築が期待できるでしょう。

VOC分析のやり方

顧客満足度を最大化するには、顧客の潜在的なニーズを的確につかむ必要があります。そこで重要なのが適切な手法によるVOC分析の実行です。ここでは、VOC分析の具体的なやり方について解説します。

VOC分析の目的を明確化する

VOC分析を事業戦略に応用するために大切なのは「目的の明確化」です。つまり、何のためにVOC分析を行うのかを具体的に言語化する必要があります。目的を明確にすることで最終的な事業目標が組織全体で共有されます。それによって円滑な連携が可能になり、各チームの専門性を活かしながらデータ分析を進められるでしょう。

VOC分析における目的としては、顧客満足度の最大化や社員のモチベーション向上などが挙げられます。目的が明確になれば、「それを到達するために何をすればよいか」も把握しやすくなったり、可視化されたりもするでしょう。

データは、ただ収集するだけでは意味を成さず、分析・活用してこそ真価を発揮します。目的が明確化されていないと、ただ闇雲にデータを集めることに終始してしまうでしょう。

管理・分析システムの導入

適切なVOC分析を行うためには管理・分析に特化したITソリューションの導入が不可欠です。コンタクトセンターに寄せられる問い合わせは、膨大な情報量になります。企業規模が大きくなるほど、情報分析に多くのコストを必要とするでしょう。

そこで、カスタマーサポート業務を支援するコンタクトセンターシステムを導入することで、効率的かつ高精度なVOC分析が可能になります。自動音声応答機能や通話録音機能などを備えているシステムを導入すれば、顧客情報管理の最適化やオペレーターの負担軽減を実現できるでしょう。

継続的な運用

VOC分析の最適化において大切なのは継続的な運用です。顧客満足度の向上は、終わりのないマラソンといっても過言ではありません。時代の変化とともに顧客ニーズも移り変わるため、絶えず顧客の声を汲み取っていく必要があります。

また、IT技術の進歩によって情報化社会となり、顧客ニーズは多様化傾向にあります。従って、「計画(Plan)」→「実行(Do)」→「評価(Check)」→「改善(Action)」のPDCAサイクルを回し続ける継続的な改善が必須です。

企業が大きく発展していくためには、顧客満足度の向上が最重要課題と言えます。そのためには、顧客ニーズを汲み取るVOC分析の継続的な運用が不可欠です。

まとめ

VOC分析は顧客の潜在的ニーズを満たすために不可欠な手法です。「コールセンター」「ソーシャルメディア」「リサーチ」などから顧客の声を汲み取ることで、自社製品やサービスの品質向上につながります。VOC分析を効果的に実施すれば、顧客ニーズを的確につかんだマーケティング戦略が構築できるでしょう。


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